40代で独身、税理士として働く郁子には
自分にしか見えない影の存在があり、その影を「旦那」と呼んで心の支えにしていた
そうした少し変わったところのある郁子だが、一般的にはごく普通といえる生活を送っている
そんなある日、同じ事務所で働き20年来の親友でもある妙子が急死する
妙子とは信頼関係を築いてきたと思っていた郁子だったが、妙子の残した仕事から彼女が横領していたのではないかという疑念を抱く友情や正義感、信念など、さまざまな気持ちに揺れる郁子は
自分の気持ちにけりをつけるため、ある行動に出る…
近年は『ねこにみかん』『三十路女はロマンチックな夢を見るか？』等の脚本を手がけてきた上原三由樹がメガホンをとった
アラフォーのヒロインが、親友の死による喪失から再生していく日々を描いたドラマ
非常に地味なドラマではありますが、好感が持てる作りでした
特撮ヲタクは「炎神戦隊ゴーオンジャー」の「おじゃる」でお馴染み、害水大臣ケガレシアで
もっと年上の方は、数々のAVでお世話になった、及川奈央さん主演の映画
ケガレシアはじめ、昔の奈央さんはちょっと声が高かったように思いますが
40を過ぎた年齢のせいか
あるいはもともとの地声がもう少し低かったのか
すっかり落ち着いた発声で、アラフォーの税理士・郁子を好演していました
あと、出番は多くありませんが
郁子の同僚・妙子を演じていたのが
お笑いコンビ・たんぽぽの川村エミコさん
お世辞抜きで、もうすっかり女優です
それと郁子のパートナー・田代を演じていた鳥谷宏之さんが
非常に地味な外見ながら、そんじょそこらにいそうだけど実はとても誠実な田代という人物を演じています
この作品の成功は、及川さんと共に
鳥谷さんの好演にあるといっても過言ではありません
下手クソな役者がいたり、変に凝る監督だったら大失敗していた作品だと思います
郁子を見守っていたと思われる霊(？)は何者かという点をはじめ、若干の疑問点はありますが
そこも含め「優しさ」に包まれた作品でした
もちろん人によっては
この映画のどこが面白いの!?という方もいらっしゃるかもしれませんが…
[私の評価 ☆☆☆(５つが最高)]