天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整は
広島で開催される美術展を訪れるため同地にやってくるが
そこで犬童我路の知人だという女子高生・狩集汐路と出会い、あるバイトを持ちかけられる
それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった
当主の孫にあたる汐路ら4人の相続候補者は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく
やがて彼らは、時に死者さえ出るという狩集家の遺産相続に隠された衝撃の真実にたどり着く…

田村由美の人気漫画を菅田将暉主演で実写化した連続テレビドラマ「ミステリと言う勿れ」の劇場版
原作で人気のエピソード「広島編」をもとに
広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件の顛末を描く

実はテレビの方は熱心に見ていたわけではなくて、見たり見なかったりでした


今回、映画化されたと聞いても

「あっ、そ」程度で、特に感慨も何もありませんでした


だけど本編を観て

昨今映画化されたどのミステリー作品よりも、優れた作品だと思いましたね


とにかく、映像化されたミステリー作品というのは

物語の途中で、あるいは観る前から犯人がわかってしまうとか

ヘタすると、それ以前に物語に興味が持てないとか

映画としての魅力に著しく欠けているのです


ですから、僕が映画として魅力的だと思ったのは

『犬神家の一族(1976)』『配達されない三通の手紙』『疑惑』など、数は非常に少ないです


今回は、キャスティングがとても豪華で

それだけで犯人は全然わかりません


途中でおおよその検討はついてしまいますが

それでもなお、作品として、ミステリーとしての魅力が詰まっているのです


テレビを観ていないとわからない部分もありますが、それは些末なこと

本当に久しぶりに、ミステリーとしての楽しみをいただきました

僕は大満足です

[私の評価 ☆☆☆☆★(5つが最高)]