こんにちは。
作業療法士の菅原洋平です。
【子供の脳を覗いてみると】
子どもには
のびのび遊んでほしいと思っても
遊びを嫌がったり。
集中して学習してほしいと思っても
だらだら集中できなかったり・・・
親の立場ではいちいち心配になってしまいますが、
そんなときは、子供の脳ではどんなことが起こっているのかを
知っておくと、
一見問題だと思うことも大きな力に変えることができます。
『無理なく着実に才能を伸ばす!脳に任せるかしこい子育て』(すばる舎)
本書の内容をちょっと紹介します。
◆ブランコを嫌がるのはなぜ?
ブランコ遊びを怖がったり
すぐに乗るのをやめたり。
これは
体の揺れを感知する前庭感覚の閾値が高いサイン。
親から見てちょっとした揺れていないように見えても、
子どもの脳内では大きく揺れを感知しています。
そんな場合は、
ほんの少し揺れる遊びから始めると
閾値が上がり
揺れが怖くなくなっていきます。
例えば、
お馬さんごっこで
子どもを背中に乗せてゆっくり歩く。
怖がらない範囲で歩くと
子どもの脳内では揺れになれていき、
いい意味で揺れに鈍感になっていきます。
◆やたらに転ぶのはなぜ?
筋肉の伸び縮みを脳に知らせる
固有感覚。
これがうまく働かないと、
自分の今の体の動きが脳に詳細に伝わらず
転んだり、ぶつかったりしてしまいます。
固有感覚を高めるには、
クローズな運動が最適。
例えば、
お相撲ごっこで
子どもの頭を押さえて
頭だけで押してもらう。
うまく押せなければ、
両肩を押さえて押してもらう。
力を入れたときに関わる関節が少ないほど、
固有感覚は高めやすいです。
◆着替えを嫌がるのはなぜ?
触覚には
触れられる受動触覚と
自分で触れる能動触覚があります。
能動触覚を使う機会が少ないと、
触れられることに不快感を感じるようになります。
すると、
着替えなど触覚に変化が起こることを嫌がるように。
そこで、
料理の手伝いなどを通して
べたべた、ざらざら、つるつるなど
いろんな質感のものを自分で触れる機会を
つくってみましょう。
脳が詳細な情報を届けられれば、
着替えも嫌がらなくなるはず。
◆生理学で子育てしてみる
だらしない
意気地がない
根気がない
など、
子どもの行動を心理学でとらえてしまうと
思わず否定してしまうことも。
そんなときは
子どもの脳の中では何が起こっているのかな?
と生理学で読み替えてみると、
成長のチャンスを見つけられます。
ぜひ、毎日の生活でお試しください。
『無理なく着実に才能を伸ばす!脳に任せるかしこい子育て』(すばる舎)