[脳の萎縮速度を4割も落とす2条件、
魚の油に豊富な「オメガ3脂肪酸」と「ビタミンB」]
(Medエッジ 2015年5月14日)
<オメガ3血中濃度が低いと効果出ない>
脳委縮の速度を4割も落とす2つの条件が分かった。
英オックスフォード大学のフレドリク・ジェルネレン氏らの研究グループが、
栄養学の専門誌アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリ
ション誌で2015年4月15日に報告している。
<70歳以上168人を対象に検証>
研究グループによると、認知機能障害があり、特に後にアルツハイマー病を
発症する人は脳萎縮率が高い。
オメガ3脂肪酸とホモシステインは、脳萎縮と認知症に関連している。
研究グループは、オメガ3脂肪酸の水準が変わると、ビタミンBが脳萎縮率に
及ぼす効果が変わるかを検証した。
軽度認知機能障害のある70歳以上の168人を対象として、高用量ビタミンBの
サプリメント(1日当たりの葉酸が0.8mg、ビタミンB6が20mg、ビタミン
B12が0.5mg)を毎日飲むグループとニセ薬を飲むグループに分けた。
試験開始時と2年後に、MRIで脳萎縮を評価した。
調査開始時のオメガ3脂肪酸の血中濃度によって分析された。
<オメガ3脂肪酸も重要>
脳萎縮率では、ビタミンBと血中オメガ脂肪酸値に関連が認められた。
調査開始時に血中オメガ脂肪酸値が高かった場合、ビタミンBを投与した
グループではニセ薬のグループと比べて、脳萎縮の速度が40%抑えられて
いた。
血中オメガ脂肪酸値が低かった場合、ビタミンBによる影響は見られ
なかった。
脳萎縮を抑えるには両者が必要。防ぐ方法として有望で、すぐにでも
取り入れると良さそうだ。
http://www.mededge.jp/a/psyc/12963