[コンタクトレンズを着ける人、目の表面の細菌が肌に近い]
(Medエッジ 2015年6月11日)
<角膜がえぐれる原因に?>
コンタクトレンズを着けている人では目の細菌が肌に近くなると分かった。
米ニューヨーク大学ランゴン・メディカルセンターのドミンゲス・ベロ氏らの
研究グループが、米国微生物学会の年次集会において2015年5月31日に報告
している。
<着けていない人と差>
研究グループは、コンタクトレンズを着けている9人、コンタクトレンズを
着けていない11人を対象として、目のさまざまな部分から何百ものサンプルを
取って遺伝子を分析している。
コンタクトレンズを着けている人の結膜では5245の細菌の仲間が特定され、
コンタクトレンズを着けていない人の結膜では5592だった。
コンタクトレンズを着けている人の細菌のうち2133は目のそばの肌の細菌と
同じだった。
一方、3849はコンタクトレンズを着けていない人と同じだった。
コンタクトレンズを着けている人の目の微生物の集まりは、目以外の皮膚と
似ているという結果になった。
コンタクトレンズを付けている人はいくつかの細菌の比率が3倍高くなって
いた。
「メチロバクテリウム」「乳酸桿菌」「アシネトバクター」「シュウドモナス
菌類」という細菌だ。
一方で、目の感染症につながるブドウ球菌は、意外にコンタクトレンズを
着けていない人で多くなっていた。
<手をきれいに>
1970年代にソフトコンタクトレンズが採用されて以来、目の表面「角膜」が
えぐれる潰瘍になる人が増えている。
研究グループによると、一般的な病原体として関与しているのはシュウド
モナス菌類という。
研究グループは「コンタクトレンズを着けている人ではまぶたや手の衛生
管理にもっと注目するとよいだろう」と指摘している。
手をきれいに。
気をつけると良いのだろう。
http://www.mededge.jp/a/drge/14277