テノール歌手秋川雅史さん:扁桃の肥大(1)歌声取り戻すのに2年 | アクティブエイジング アンチエイジング

[テノール歌手 秋川雅史さん 扁桃の肥大(1)歌声取り戻すのに2年]

(読売新聞  2014年11月13日)


「千の風になって」を力強く歌い上げ、2007年、日本中に旋風を巻き
起こした。
だが、この名曲を歌い始める約10年前、歌声を失った。

喉の奥にある扁桃が肥大し、3度の手術であの歌声を取り戻すまで、
2年かかった。
「歌えなくなるのか」という不安との、長い闘いでもあった。


愛媛県で生まれた。
父は県内の高校の音楽教師で、声楽家。
「お風呂でよく大きな声で、カンツォーネを歌ってくれました」

幼少の頃から、バイオリンやピアノを始めた。
小学4年の時、合唱部に入った。
独唱は恥ずかしかったが、大勢の中で思い切り歌えるようになった。

「土地柄か、音楽は女の子がやるものという風潮があった。音楽に親しんで
いることは、実はコンプレックスでした」

男っぽいことが好きで、高校では応援部に所属した。
野球の応援では、声が相手チームの観客席まで響き渡った。


東京の音楽大学に進学。
大学院までの6年間、引っ越し屋のアルバイトを続けた。
「1日でやめる人もいたほど、きつかったから、体力よりも根性が鍛え
られた」
自分の背丈ほどの冷蔵庫を持ち上げて走った。

大学院2年の時に失恋した。
「ふられたのは、自分に自信がなかったからです。もっと強くなるため、
あこがれのイタリア留学を決めました」





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