[漂白剤を使っていると子どもはインフルエンザにかかりやすくなる、
学齢期の子どもで検証]
(Medエッジ 2015年4月23日)
<扁桃腺に繰り返しかかる子も増える>
漂白剤を使っていると、子どもがインフルエンザをはじめ感染症にかかり
やすくなるようだ。
英国の公衆衛生・プライマリーケア省を中心とした研究グループが、環境と
健康についての専門誌であるオキュペーショナル・アンド・エンバイロ
メンタル・メディシン誌で2015年4月2日に報告した。
<9000人近くを対象に検証>
スペインのバルセロナ地方、オランダのユトレヒト地方、フィンランド東部・
中央部の学校の6歳から12歳の生徒9102人の親に、過去12カ月の子どもの
感染症の頻度(インフルエンザ、扁桃腺の炎症、副鼻腔炎、耳炎、気管支炎、
肺炎)と家庭での漂白剤の使用についての質問を含む質問票を送付した。
それぞれの関係について、「多変量混合効果マルチロジスティック回帰
モデル」といった専門的な方法で複数の条件も踏まえた分析をした。
<初めてかかる子が増える>
漂白剤はスペインでは一般的に使用されており(72%)、フィンランドでは
まれにしか使用されていなかった(7%)。
全体として感染症の発症率(再発または1回のみ)は漂白剤を使用している
家庭の子どもで高かった。
特に統計学的に意味のある差があると判断できたのは、初めてかかるインフル
エンザで危険度は1.20倍となっていた。
繰り返しかかる扁桃腺の炎症が1.35倍、感染症全体で見ると1.18倍とリスクが
高まると分かった。
漂白剤を使うときは少し気にしておくとよいかもしれない。
http://www.mededge.jp/a/cold/12071