[留年、不登校はビタミンB12欠乏が原因!? 貝などに豊富]
(Medエッジ 2015年5月23日)
<さらに詳細な研究が必要>
貝などに多く含まれる「ビタミンB12」の欠乏が、学校の留年や不登校に
関連していると報告されている。
米国のミシガン大学公衆衛生学部を中心とした研究グループが、ジャーナル・
オブ・ニュートリション誌で2015年5月13日に報告した。
<留年や不登校と関連するのか>
微量栄養素は神経の発達に不可欠となっている。
教育との関係についてはよく分かっていない。
研究グループは、微量栄養素の状態に関する指標を調べて、留年および欠席率
との関連性について検討した。
対象としたのは、コロンビアのボゴタで公立学校に通う5歳から12歳の生徒
3156人。
血液中の鉄分に当たるフェリチン、ヘモグロビン、亜鉛、ビタミンA、
ビタミンB12、赤血球葉酸、平均血球体積(MCV)を測定した。
留年や不登校の危険度を、「ポワソン回帰」と呼ばれる方法によって微量
栄養素状態の指標によって分析した。
<2.36倍の留年のリスク>
ビタミンB12欠乏(1L当たり148ピコモル未満)である場合に、そうではない
場合と比べて、留年が2.36倍に増えると分かった。
その他の微量栄養素は留年とは関連していなかった。
ビタミンB12欠乏は不登校率とも関連していた。血液中の濃度が1L当たり
148ピコモル以上の子どもと比べて、ビタミンB12欠乏の子どもは調整後では
1.89倍の不登校率だった。
研究グループは、ビタミンB12の充足度の有無によって、教育の問題との
関係をさらに調べていきたいという。
親としては注意したいところ。
http://www.mededge.jp/a/pedi/13408