[手足口病、過去10年同期比で最多 - 40都道府県で警報レベル]
(医療介護CBニュース 2017年8月8日)
手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者報告数が過去10年同期比で
最多となっていることが8日、国立感染症研究所がまとめた患者報告で
分かった。
40都道府県で警報基準値を上回っており、患者が増加している自治体は、
手洗いの徹底や汚物の適切な処理を求めている。
【新井哉】
同研究所によると、7月24日から30日までの週の全国の患者報告数(小児科
定点医療機関約3000カ所)は、前週比約10%増の定点当たり9.82人。
都道府県別では、福井が22.5人で最も多く、以下は新潟(20.61人)、石川
(18.69人)、大分(17.72人)、北海道(14.04人)、兵庫(13.71人)、
三重(13.69人)、静岡(12.62人)、愛知(12.01人)、山形(12.0人)、
山梨(11.67人)、宮崎(11.58人)、富山(11.52人)などの順だった。
流行が拡大している自治体は注意喚起に懸命だ。
東京都内では31保健所管内のうち29保健所管内で警報基準値(5.0人)を
上回っている。
江東区は「大きな流行」としており、トイレ・おむつ交換の後、食事前の
手洗いの徹底を要望。
5週連続で患者報告数が増えた埼玉県も、体調が優れない時は医療機関に
電話で相談の上、早めに受診するよう呼び掛けている。
手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、
乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。
主な病原ウイルスはコクサッキーA6、同A16、エンテロウイルス71で、
感染から3〜5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足底などの四肢の
末端に2〜3ミリの水疱性発疹が現れる。
飛沫や接触によって感染する。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170808-13500000-cbn-soci