[未成年の飲酒、若年性認知症に関連性 研究]
(AFPBB News 2013年08月16日)
(発信地:ストックホルム/スウェーデン)
【8月16日 AFP】
未成年期の飲酒と薬物乱用が、若年性認知症(65歳未満の認知症、YOD)
発症の確率を高める可能性があるとする論文が、13日の米医学誌「米国医師会
雑誌(JAMA)」に掲載された。
論文を発表したのはスウェーデンのウメオ大学のペテル・ノルドストローム
教授(老年医学)率いる研究チーム。
1969年9月から1979年12月の期間に、平均年齢18歳で兵役に就いた
スウェーデン人男性48万8484人を対象に研究を行った。
その結果、若年性認知症発症の9つのリスク要因が特定され、最大のリスク
要因はアルコールの乱用だったことが明らかになった。
論文によると、兵役後37年間の追跡調査を実施したところ、年齢中央値
54歳で487人がYODと診断されていた。
またYOD発症例のうち68%が、9つのリスク要因のうち少なくとも1つに
関連づけられた。
ノルドストローム教授はスウェーデンラジオで、「あるアルコール中毒の
事例はリスクを5倍に高めていた」と語った。
その他のリスク要因には、脳卒中、薬物乱用、うつ病、父親が認知症、
低身長、高血圧などが挙げられている。
<正確な要因は不明、リスク要因避けて健康な生活を>
アルツハイマー病協会によると、若年性認知症はまれで、認知症全体の4%
ほどだという。
遺伝子変異で発症する事例もあるものの、正確な要因は分かっていない。
ノルドストロム教授はAFPの取材で、YODと診断されていた487人のうち
何人がYODを発症させる遺伝子変異のキャリアだったのかは分からないが、
「その数は極めて少ないだろう」と述べている。
また、研究結果を見る限り、健康なライフスタイルでYODの発症リスクは低減
されるだろうとの見解を示した。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2961810/11185537