[重度の歯周病が若年者および高齢者のインポテンスと関係]
(HealthDay News 2012年5月21日)
歯周炎として知られる重度の歯周病を有する男性はインポテンスのリスク
が高く、若齢男性および高齢者は特にそのリスクがあることが新しい研究で
示され、米アトランタで開催された米国泌尿器科学会(AUA)年次集会で発表
された。
台湾、亜東記念病院/台北医学大学Herng-Ching Lin医務管理学部の研究者
らは、大規模研究のデータを用いて、勃起不全(ED)を有する男性ほぼ
3万3,000人を特定するとともに、この疾患のない男性約16万2,000人を
対照群として無作為に選択した。
被験者の約12%に歯周炎が認められ、この群には、勃起不全を有する男性の
約27%、性機能障害のない男性の約9%が含まれていた。
追跡期間は5年間であった。
研究の結果、勃起不全患者群では対照群に比べて歯周病の有病数がはるかに
多かった。
収入や既存の疾患など他のライフスタイル(生活習慣)の因子を考慮しても、
特に30歳未満および70歳超の男性では、歯周病がやはりインポテンスと関係
していた。
ただし、今回の研究は歯周病がインポテンスを引き起こすことを示すものでは
なく、単にこの2つの間に関連があることを示したに過ぎない。
別の専門家は、両者の関連性について、「体内の炎症により陰茎へ血液供給
する血管がダメージを受ける可能性が考えられる」としている。
学会発表されたデータおよび結論は、ピアレビューを受けて医学誌に掲載
されるまでは予備的なものとみなす必要がある。
http://www.healthdayjapan.com/