[歯が抜けると記憶力が悪くなる!?:調査結果]
(IRORIO 2013年06月21日)
年をとると、歯が抜けて記憶力が悪くなるが、実はこの2つは相伴っていると
いう。
新たな研究により、歯を失うと記憶力が弱まることが明らかになった。
学術誌European Journal of Oral Sciencesに掲載された研究によると、
55~80歳の被験者273人を対象におこなわれた調査の結果、維持している
歯の本数は、過去の出来事を思い出す「エピソード記憶」と実際の情報などを
覚えておく「意味記憶」に深く関係していることが判明。
年をとっても自分の歯をしっかり維持している人は、歯がない人よりも平均で
4%記憶力が勝っていることが明らかになった。
また、天然歯の数は、過去の記憶の回想、認識にそれぞれ20%、15%、
意味記憶に14%の不一致をもたらすこともわかったという。
歯と記憶は一見関係ないように思えるが、研究者らによれば、実は歯と顎の
動きにより発生する知覚インパルスが記憶を司る脳の部位「海馬」に送られて
おり、脳の働きを活性化しているそう。
そのため、歯がなかったり少なかったりすると、送られる信号が少なくなり、
記憶力が衰えてしまうのだそうだ。
なお、昨年おこなわれた調査では、虫歯のない美しい歯が認知症の防止に
つながるとの結果も出ており、歯磨きをする回数が1日1回以下の人は、
1日3回磨いている人よりも認知症を発症する確率が65%高いことがわかって
いる。
http://irorio.jp/asteroid-b-612/20130621/65019/