喫煙で苦味を感じる能力が低下 | アクティブエイジング アンチエイジング

[喫煙で苦味を感じる能力が低下]

(HealthDay News 2014年3月27日)


喫煙者や元喫煙者ではコーヒーの本来の味が失われる可能性がある――
こんな研究結果が、仏ピティエ=サルペートリエール病院(パリ)のNelly
Jacob氏らの研究で示され、研究論文が「Chemosensory Perception」
オンライン版3月号に掲載された。
喫煙者や元喫煙者は非喫煙者に比べて苦味を感じにくいという。


Jacob氏らは、約450人を喫煙者、元喫煙者、非喫煙者の各群に分け、甘味、
酸味、苦味、塩味とその強さをどの程度認識できるかを調べた。
その結果、塩味、酸味、甘味の検出能力に喫煙の影響はみられなかったが、
カフェインの苦味を検出する能力には影響がみられた。
カフェインの苦みを正しく特定できなかったのは喫煙者では約20%、
元喫煙者では約25%、非喫煙者では13%だった。


Jacob 氏らは、直接の因果関係を証明しなかったが、たばこに含まれる有毒
化学物質への曝露の結果であるとした。
同氏は、「たばこの煙の化合物が蓄積し、禁煙後も味蕾の再生が妨げられ、
一部の味の検出能力を低下させる可能性がある。苦味の認識は、禁煙または
喫煙開始予防の“ツール”として、より詳細に検討する必要がある」と述べて
いる。


喫煙が味覚喪失の原因になりうることはすでに知られているが、喫煙後に
味覚が元どおり正常になるか、またどの程度の期間がかかるかは明らかでは
なかったという。

 

 

 


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