[骨粗しょう症で突発性難聴になりやすく、リスクは1.76倍]
(Medエッジ 2015年5月2日)
<原因不明ながら関連を突き止める>
台湾、奇美医学センターのカイジェン・ティエン氏らの研究グループが、
ホルモン分野の国際誌であるジャーナル・オブ・クリニカル・
エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム誌で2015年4月16日に
報告している。
<台湾での検証>
骨粗しょう症は骨の構造が弱くなり、骨折しやすくなる病気である。
世界中で4千万人以上が既に骨粗しょう症を発症しているか、骨密度が低く
なり発症のリスクがあるとされる。
突発性難聴は原因不明で突然片耳だけが聞こえなくなる症状である。
数日間に何度か起こることもある。
突発性難聴になる人のおよそ半数は自然と耳が聞こえるようになるのだが、
治療法を早く見つけることが重要である。
研究グループは、1999年から2008年に骨粗しょう症と診断された台湾人
1万660人の医療記録を調べ、診断を受けていない比較対照の3万1980人と
比べた。
<生物学的メカニズムは不明だが>
その結果、骨粗しょう症と診断を受けていた人は、比較対照の人と比べて、
突発性難聴になるリスクが1.76倍と高かった。
骨粗しょう症の人は、難聴の症状があればすぐに受診すべきだと研究
グループは説明する。
日本でも突発性難聴の人は珍しくはない、病気を考えるヒントになりそうだ。
http://www.mededge.jp/a/bojm/12475