舌がんの放射線治療、副作用減らすマウスピース開発 | アクティブエイジング アンチエイジング
[舌がんの放射線治療、副作用減らすマウスピース開発]

(朝日新聞  2016年6月17日)(後藤一也)


舌がんの放射線治療で、患部以外の被曝を減らす器具を、大阪大のグループが
開発した。
副作用を抑えられるため、放射線治療を選びやすくなるという。


舌がんは年間約1万人が発症し、現在は約9割が手術で治療している。

放射線による治療は患部を切り取らないため、味覚障害を避けられるが、
患部以外にも放射線があたって、歯肉がただれたり、あごの骨が壊死したり
する副作用がある。


村上秀明准教授(歯科放射線学)らは、患者の歯型に合わせて作ったマウス
ピースの中に厚さ5ミリの鉛を埋め込んで放射線を遮る器具を作製。
患部以外の被曝を約9割減らすことに成功した。
これまでに20人の患者に使い、患部の周辺に副作用は生じていないという。


村上准教授は「放射線の副作用を気にすることがなくなれば、手術で舌を
切らずに済むケースが増えるのではないか」と話している。


研究グループは5月29日に、成果を米科学誌プロスワンに発表した。






http://www.asahi.com/articles/ASJ6K21J1J6KUBQU002.html