[<食の泉>(35)フードマイレージ/日本の環境負荷 際立つ]
(河北新報 2015年06月13日)
「フードマイレージ」という言葉があります。
これは、食料の輸送量(重量ベース)に輸送距離を掛けた値であり、食料の
輸送に伴う二酸化炭素排出の環境負荷を示すものでもあります。
つまり、食料の輸入量が増えれば、また、より遠方からの輸入がなされれば、
フードマイレージの値は大きくなり、反対に、いわゆる食料の「地産地消」が
増えれば、この値は小さくなります。
日本の1年間のフードマイレージは、約9千億トン・キロメートル。
これは、韓国・アメリカの約3倍、イギリス・ドイツの約5倍、フランスの
約9倍と際立って大きくなっています。
また、1人当たりでも、韓国の1.1倍、フランスの4倍、アメリカの7倍と、
やはり高い値を示しています。
このフードマイレージは食料問題を考えるうえで、重要な指標になると
考えられます。
(宮城学院女子大教授 田中史郎)
http://www.kahoku.co.jp/special/spe1158/20150613_01.html