[脂肪の多い食事、成人のてんかんの発作を減らす]
(Medエッジ 2014年11月10日)
<ケトン誘発食などで発作9割減少も>
全身がけいれんして不自由になるような、成人のてんかん発作。
脂肪の多い食事で減らせる可能性があるようだ。
米国メリーランド州のミッド・アトランティック・てんかん睡眠センター
の研究グループは、成人における難治性てんかんの食事療法についての概説を
ニューロロジー誌オンライン版で、10月29日に報告した。
<継続できるかが課題>
研究グループによると、子どものてんかんのけいれん発作を食事療法で減少
させる可能性は分かっていたが、成人についてはよく分かっていなかった。
研究グループは、今回、複数の成人でてんかんのある人を対象とした研究を
検証。
脂肪の多い「ケトン食」を行った場合、糖質を制限した「改良版アトキンス・
ダイエット」を行った場合、てんかん発作が50%以上減少した。
ケトン食のほぼ1割、アトキンス・ダイエットの5%では、9割を超える
発作の減少が確認できた。
この効果は、食事療法を始めて数日から数週間以内に表れ始めて持続的なもの
だった。
研究グループによると、子どもでの結果と異なり、食事療法を止めると効果も
失われた。
研究グループは、食生活に制約が多いため長期的な継続には難点があるとも
指摘している。
食事療法を受け入れる人の割合は低く、また食事療法を中断する割合も高い
からだ。
日本でも同じような課題はあるかもしれないが、参考となるかもしれない。
https://www.mededge.jp/a/psyc/4082