玉ねぎとにんにくを食べる人で少ない、喉頭がんと頭頸部のがん | アクティブエイジング アンチエイジング
[玉ねぎとにんにくを食べる人で少ない、喉頭がんと頭頸部のがん]

(MEDLEY  2015年6月29日)


<1万人の解析から>
喉頭がん、口腔がんなどの頭頚部がんは、声を出す器官や食べ物を飲み込む
器官に関わるため、これらの機能をできるだけ温存する治療が検討されます。
発症は50歳以上の男性に多く、喫煙、飲酒などによって増えると考えられて
います。


新しく食べ物との関連に注目した研究が行われ、ニンニクの消費量が多い人
では頭頚部がんが全体として少なく、タマネギの消費量が多い人では喉頭
がんが少なかったことが報告されました。



<がん患者のデータをがんがない人と比較>
研究班は次のように、先行する研究で得られたデータを使って調査を行い
ました。
8件の症例対照研究で対象とされた、計4,590人の頭頚部がん患者と
7,082人の対照の個人レベルのデータをプールして解析した。
約5000人の頭頚部がん患者と、頭頚部がんがない約7000人のデータから、
ニンニクとタマネギの消費量について統計解析を行いました。



<ニンニク、タマネギでがんが少なく>
解析から次の結果が得られました。

ニンニクの消費がまったくないか少量の場合に比べて、頭頚部がんのオッズ
比は中等量の消費で0.95、多量の消費で0.74だった。

タマネギの摂取量が多いカテゴリーに対する頭頚部がんのオッズ比は、
週あたり1片の摂取に比べて、週当たり1片より多く3片以下の摂取で0.91、
週3片を超える摂取で0.83だった。


ニンニクの消費が多い場合、タマネギの消費が多い場合のそれぞれで、頭頚部
がんが少なくなっていました。
タマネギの消費量が多い場合、頭頚部がんの中でも喉頭がんが少なくなって
いました。



この研究の方法では必ずしもニンニクとタマネギにがんを防ぐ作用があるとは
断定できず、ニンニクやタマネギを食べる人に多いほかの生活習慣や健康上の
背景が違いの原因だった可能性も否定できません。

ただ食習慣が関係すると言われている病気はほかにもありますので、これを
きっかけに健康的な生活習慣を考えてみるのもよいかもしれません。




http://medley.life/news/item/5590169870bc217801e77f03