うつ症状がある人はその後パーキンソン病を発症しやすい | アクティブエイジング アンチエイジング
[うつ症状がある人はその後パーキンソン病を発症しやすい]

(MEDLEY  2015年6月20日)


<スウェーデンの研究チームが140,688人のデータを解析>
パーキンソン病の症状のひとつに、うつ症状が含まれることが知られて
いますが、うつ症状を発症した後でパーキンソン病を患うリスクに変化が
あるかどうかは、十分に確かめられていませんでした。

今回、スウェーデンの研究チームが患者の情報を統計解析した結果、
うつ症状のある人はそうではない人よりもパーキンソン病の発症率が
高かったことを報告しました。



<うつ患者140,688人を解析>
今回の研究では、うつ症状がある患者140,688人とその3倍のうつ症状が
ない人を比較し、パーキンソン病の発症リスクを検証しました。



<はじめの1年はパーキンソン病がオッズ比3.2倍>
調査の結果、以下のことが報告されました。

   中央値6.8年間(範囲0~26年間)の追跡調査で、3260人が
   パーキンソン病と診断された。
   多変量で調整されたパーキンソン病のオッズ比(OR)は、
   うつ病が発症してからはじめの1年間で3.2であり、うつ病後
   15年から25年後では1.5まで減少した。

うつ症状を患った初めの1年間では、うつ症状がない人と比較して、
パーキンソン病の発症リスクが高く、その後は差が小さくなりましたが、
うつ症状発症の15年後から25年後の発症リスクにも差がありました。

筆者らは、「20年以上の追跡期間で有意な関連が認められたことから、
うつ症状はパーキンソン病の早期の前駆症状または発症リスクの原因で
あるかもしれない」と述べています。


うつ症状を患うとパーキンソン病にかかりやすい可能性があることを報告した
論文でしたが、その理由は不明なままです。
精神科医師の先生方は、うつ症状が強い患者さんがその後パーキンソン病を
患った例を経験されたことがありますか?




http://medley.life/news/item/55823a654502c32f01803bf6