パーキンソン病は診断される10年前から症状に前兆がある | アクティブエイジング アンチエイジング
[パーキンソン病は診断される10年前から症状に前兆がある?!]

(MEDLEY  2015年4月21日)


<8,166例の分析により判明>
パーキンソン病とは手を中心としたふるえ、動作緩慢、小刻み歩行といった
症状があらわれる病気のことです。

これらの運動症状および非運動性症状が、診断されるよりも前に、あらわれる
ことがあります。

ロンドンの研究グループは今回、診断される前にパーキンソン病特有の症状が
あらわれることを示し、さらに診断される10年前からあらわれることがあると
報告しました。



<パーキンソン病8166例を分析>
英国の一般開業医・患者医療記録データベースを利用して、パーキンソン病と
初めて診断された患者のうち、1996年1月1日~2012年12月31日の間に
病気を発症していなかった8,166例と、パーキンソン病ではない46,755例を
比較し、以下の症状の発生率を解析しました。

  ・運動症状:振戦、硬直、平衡障害、首の痛みまたは凝り、
          肩の痛みまたは凝り
  ・自律神経系症状:便秘、低血圧症、勃起不全、排尿障害、めまい
  ・神経精神病学的障害:記憶障害、遅発性不安症またはうつ病、
          認知機能低下、感情鈍麻
  ・その他の症状:疲労、不眠症、嗅覚障害、よだれ、レム睡眠行動障害



<10年前から前兆があらわれている>
その結果、パーキンソン病を発症した群は、対象群に比べてパーキンソン病と
診断される2年前からほとんどの症状の発生率は高くなっており、5年前の
時点では手のふるえや便秘、平衡障害、低血圧症、勃起障害、排尿障害、
めまい、疲れやすい、うつ病、不安症といった症状の発症率が高いことが
判明しました。

さらに手のふるえや便秘に関しては、10年前の時点で対象群と比較して
発症率が高いという結果が出ました。


研究者らは「プライマリケアにおいてパーキンソン病と診断される数年前に、
特有の症状を特定することは可能であり、その結果、早期の診断が可能に
なる。また今回の結果が発症初期における病状進行の解明に役立つに
違いない」と主張しています。


今回の研究からパーキンソン病の発症前から特定の症状があらわれやすい
ことが判明しました。

パーキンソン病は進行性の病気であるため早期に診断し適切な治療することが
大切です。
今回の研究結果は早期に診断する上で参考になるかもしれません。




http://medley.life/news/item/552ac229d05b85450132e143