[カルシウム拮抗薬による歯肉増殖症]
(gooヘルスケア)
<薬物性歯肉肥大はどんな病気か>
高血圧や狭心症などの治療薬として使用されているカルシウム拮抗薬を服用
している場合、その副作用として歯肉がはれることがあります。
カルシウム拮抗薬には、
・ニフェジピン(アダラート)
・ベラパミル(ワソラン)
・ジルチアゼム(ヘルベッサー)
・ニカルジピン(ペルジピン)
などがあります。
これらの薬剤は、血管平滑筋細胞内へのカルシウムイオンの取り込みを阻害
して、血管収縮を抑え、血圧を下げたり、血行を改善します。
ほとんどのカルシウム拮抗薬は、歯肉増殖を起こすといわれています。
発現率は10~20%程度であり、増殖の程度はさまざまです。
前歯で最も頻繁にみられ、口のなか全体に起こることもあり、ダイランチン性
歯肉増殖症と同じような所見を示します。
歯肉増殖の原因はよくわかっていませんが、カルシウム拮抗薬によって活性化
された歯肉中の線維芽細胞が、基質を多量に産生することと関連があるらしい
とされています。
<療の方法>
口腔清掃を基盤として、プラークコントロールをし、歯周基本治療を行い
ます。
そのあと再検査し、必要に応じてはれの引かない部位に小外科手術を行う
ことは、ダイランチン性歯肉増殖症と同じです。
(執筆者:伊藤 公一)
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10E20700.html