[文明と犬との関係]
コミック「マスターキートン」の中で、家庭教師を引き受けたキートンが
教え子に対して次のように説明します。
5,000年ほど前に人類が犬を飼い始めて、人類は初めて夜間熟眠できるように
なった。
夜間熟眠できるようになった人類は、日中にいろいろ考える余裕が生まれた。
そして、文明を持つゆとりが出来た。
(最近の研究では、少なくとも3万年以上前に人類が犬を飼い始めたらしい
です)
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哺乳類は、誕生当初は小さかったため、大型爬虫類から身を守る必要があり、
夜行性になります。
夜行性に有利なように哺乳類は4色色覚から2色分の錐体細胞を捨てて、
その分夜間行動に必要な桿体細胞を増加させます。
天敵の少ない鳥類は4色色覚が多く、魚類の中にも4色色覚がいます。
2色色覚の夜間行動哺乳類の完成形の1つが犬でしょう。
夜間犬の散歩に行って、暗闇の中を走り出したり、雑草の中の小動物を
追いかけたりして驚いた経験がある人も少なくないと思います。
軍事訓練を受けたシェパードは夜間戦闘において、暗視カメラをつけた軍人
よりも強いという話は、マスターキートンの他の巻にも出てきますし、
ゴルゴ13にも度々取り上げられています。
猿の新しいグループと人類の祖先は樹上生活を開始することによって、天敵が
減少し、昼行性に移行します。
そして、桿体細胞の数を減らして3色色覚に戻ります。
3色色覚に戻ったことで、熟した果物を見つけられやすくなります。
熟した果物に豊富に含まれるビタミンCを摂取できるようになったために、
無駄な機能はなるべく使わないようにビタミンCの生合成ができなくなり
ます。
ビタミンCの生合成ができないのは、3色色覚に戻った猿の新しいグループと
人類と、南米で家畜化されたモルモットだけです。
やがて人類は樹上生活から地上生活へ移行します。
地上生活では天敵が多く、人類は闇の恐怖と戦うようになります。
その時、猿の落ちこぼれ組の人類と、猫の落ちこぼれ組の犬とが奇妙な協同
生活を始めるのです。
(横山歯科医院)
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