オメガ3系によるアレルギー改善 | アクティブエイジング アンチエイジング
[オメガ3系によるアレルギー改善]


細胞膜は「脂質二重層」と呼ばれる構造である。
細胞膜を構成する主要な成分は「リン脂質」で頭部と尾部がある。
マッチ棒のようなイメージで、頭を外側に、軸が接するように2列に並んで
いる。

細胞膜には「アラキドン酸」や「エイコサペンタエン酸」(EPA)が存在
する。

アラキドン酸はオメガ6系(n6系)の多価不飽和脂肪酸である。
一方、EPAやDHAはオメガ3系(n3系)の多価不飽和脂肪酸である。


細胞にある刺激が加わると脂肪酸が分離し、「プロスタグランジン」や
「ロイコトリエン」などの生理活性物質が産生される。
これらの生理活性物質はホルモンに近い働きをする。


EPAやDHA(魚油)から産生されるプロスタグランジン(PGE3)の方が、
アラキドン酸(植物油)から産生されるプロスタグランジン(PGE2)よりも
血管の収縮作用が弱い。
また、血小板凝集作用が弱く、血栓ができにくい。

EPAやDHAから産生されるロイコトリエンの方が、アラキドン酸から産生
されるロイコトリエンよりも、炎症作用が弱い。


EPAやDHAを多く摂り、アラキドン酸摂取を減らすことで、炎症作用が抑制
でき、アレルギー疾患も軽減されると考えられている。

アトピー性皮膚炎は「ビオチン」やその他のビタミンとの関連も指摘されて
いるが、EPAを多く摂りアラキドン酸摂取を減らすことで改善できるケースも
ある。



[参照]
日本ビタミン学会「ビタミンの事典」
中屋豊著「よくわかる栄養学の基本としくみ」
Wikipedia


(横山歯科医院)