喉のつまりから心房細動 | アクティブエイジング アンチエイジング
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学


『本当は怖い鬼嫁~千切れた絆~』

S・Sさん(男性)/45歳(発症当時)  会社員

S・Sさんは、7つ年下の妻と中学受験を控えた娘との3人暮らし。
最近、妻がイライラしてよく彼に当たり散らすようになったのは、一人娘を
私立中学に合格させようと必死になっていたからでした。
元々のんびりした性格で、会社で出世街道からはずれてしまっていたS・S
さん。
「うだつの上がらない自分に妻はいらだっているのだろう。半年後、受験が
終るまでの辛抱だ。」そう、自分に言い聞かせていました。
ところが、ある日、会社へと急ぐ途中、喉が軽くつまるような違和感を
覚えたのを機に、様々な異変が続きました。


<症状>
(1)喉のつまり
(2)動悸
(3)めまい
(4)居眠り


<病名>心房細動


<なぜ、鬼嫁から心房細動に?>
「心房細動」とは、不整脈の一種で、心臓の心房という部分の筋肉が痙攣を
起こし、体に様々な障害をもたらす病。
現在、患者数は全国でおよそ100万人。
潜在的には200万人を超すとも言われています。
その多くは心臓に疾患のある人や大量の飲酒、喫煙など、生活習慣に問題が
ある人。


ではなぜ、そのどちらでもないS・Sさんが、心房細動に見舞われてしまったの
でしょうか?

最大の原因は、妻からのストレス。
毎日のように妻に怒鳴られる・・・。
そのストレスがS・Sさんの心臓に、ある現象を引き起こしたのです。
それは「不整脈」。


そもそも心臓は脳からの命令を受けて、電気刺激を発生、収縮を繰り返して
います。

しかし極度にストレスが蓄積すると、脳からの命令に異変が生じ、心拍が
不規則になります。
これが不整脈。


S・Sさんを襲った喉が詰まったような感覚、そして動悸は、この不整脈に
よって起こったものでした。


そして、さらなるストレスの蓄積で不整脈は慢性化。
その結果、心房が1分間に350回も激しく鼓動するようになってしまったの
です。
これこそが心房細動。
こうなると心臓は血液をうまく送り出せなくなります。


そして、脳が酸素不足の状態になることで、決定的なことが起こってしまい
ました。それが、娘の受験での、保護者面接での大失敗。
S・Sさんは、あろうことか居眠りをしてしまったのです。
しかし、実はあれは居眠りではなく、脳の酸欠状態が引き起こした「失神」
だったのです。


そして、ついに運命の日。
実はあの時、S・Sさんが気づかぬうちに心房細動が発生。
それが長時間持続することで、心房内の血流が滞り、2センチもある巨大な
血栓が発生してしまっていました。
そして、合格発表という最大のストレスによって血圧が急上昇、その血栓が
押し流されてしまったのです。
動脈弁に当たり砕け散った血栓のかけらは、脳の血管へと向かい、ついに
そこで詰まってしまいました。
そう、S・Sさんはあの時、脳梗塞を引き起こしていたのです。


救命処置が功を奏し、なんとか命を取り留めたS・Sさん。
しかし、右半身不随、そして言語障害という大きな後遺症が残ってしまい
ました。


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