特養の入居条件が見直される
特養は、心身に障害があるため常に介護が必要な高齢者が入居する介護施設です。入居者は、食事や排泄、入浴などの日常生活の世話や健康管理を受けながら暮らします。現在、入居できるのは、市町村の要介護認定を受けて要介護1~5と認定された人です。入居にかかる費用は、介護サービスの自己負担(1割)のほか、居住費や食費などです。料金は、施設で違いがありますが相部屋や個室などの部屋のタイプ、要介護度によっても異なります。また、低所得者には負担を軽減する制度もあり、現在の入居者の8割が該当しています。有料老人ホームなどより低料金のため人気が高く、入居を希望する人は多いのが現状です。入居は申し込み順ではなく、要介護度や認知症の程度、家族介護者の有無などを踏まえて施設が判断し、必要性の高い人を優先的に入居させています。このため、要介護度の重い入居者の割合が年々上昇し、2011年には要介護3以上の人が88%を占めました。平均の要介護度も3.89になっています。一方、全面的な介護までは必要ない要介護1,2で入居する人もいます。介護できる家族がいないなどがその理由です。ただ、在宅の待機者のうち、要介護4、5の重度者が6.7万人にも上っています。このため厚労省は、中・重度者が入居しやすいように新規の入居者を要介護3以上に限る見直し案を公表しました。2015年度から実施したいとのことです。用地確保や建設費の捻出など特養の大幅な増設は難しい状況です。入居者を中・重度者に絞る案は、施設を有効活用するための提案と言えます。ただ、在宅で安心して暮らせる訪問サービスの普及などの支援強化も欠かせません。