もっと身近な場所での活動のために
こんにちは、フィリピン事務局やすえです
なんて笑ってる場合ではありません!!
以前よりこちらのブログでもお伝えしている様々な物価高騰
その勢いは、まだまだおさまりそうにありません…
ガソリン代高騰の影響により、またしても交通機関の運賃が値上がりしました
事務局のあるカスティリヤホス市から、
ニニョスやタタッグが活動するオロンガポ市までの運賃。
乗り合いジープ
以前18ペソ(≒45円)→今年6月 24ペソ(≒60円) → 今週より 34ペソ(≒85円)
ミニバス
以前20 ペソ(≒50円)→今年6月 23ペソ(≒57.5円) → 今週 まだ値上がりなし
ジープに比べ、本数の少ないミニバスを待つしかありません。
しかし、そのミニバスもいつ値上がりするか…
また、オロンガポ市内から
タタッグまでの黄色いジープと、ニニョスまでの茶色のジープも値上がり!
以前7ペソ(≒17.5円) → 今年5月末 7.5ペソ(≒18.75円) → 6月 8ペソ(≒20円)
→現在 8.5ペソ(21.25円)
そして国内で問題になっていた米の値段も、いまだにじわじわと上がっています
以前一番安いお米1kg 18ペソ(≒45円) → 今年4月末 1kg 35ペソ(≒87.5円)
→ 現在 1kg 38~40ペソ(≒95~100円)
物価高騰にともなう賃金の引き上げが一部で行われましたが、
十分なものではありません。
(*以前こちらで引き上げが一切ないと紹介致しましたが、一部は行われているとのことです。
失礼致しました。)
すべての交通機関は1.2倍~2倍、
お米が2倍以上、野菜や日用品も1.2~1.5倍程度の値上がり。。
最近のこちらでの流行語大賞は
「Tumaas na ulit? (トゥマアス ナ ウリット?) また上がったの?」
「Masakit ang ulo ko… (マサキット アン ウーロ コ) 頭が痛い…」
に決定でしょう …
さて、それでも現地の状況を把握するためには、とにかく足を運ぶのみ
タタッグが支援する貧困地域からは、
ECCD(Early Child Care and Development=タタッグが無料で運営する幼稚園)の建設や、
ミーティングスペースの整備、住民が利用する頻度の高い歩道の整備等々、
いつも地域に必要な様々な要望が上がってきます。
当会では、年に2回実施しているワークキャンプ内にての建設作業の実施や、
支援者さんの紹介等を通して協力しています。
今回もまた一つ、
要望の上がった地域があり、タタッグのコミュニティオーガナイザーと、
ストリートエドゥケーターと一緒に、現地を見てきました
今回訪問したのは、アッパーシーボルと呼ばれる、
ストリートエドゥケーションに参加している
路上で働くこども達が多く暮らしている地域です。
(2008年春ワークキャンプでアッパーシーボルを訪問した際のエピソードはこちら↓)
http://ameblo.jp/action-workcamp/entry-10099220312.html
アッパーシーボル地域内:何の変哲もない、山の中の風景
現在約100名のこどもたちが、
毎週末行われるストリートエドゥケーションに参加しています。
ただし、
実際に自分の家から歩くには遠いため、ジープに乗れる交通費があるときのみ、
歩く元気があるときだけ参加するといったこども達も多くいます。
そこで、こども達と一緒に活動しているストリートエドゥケーターは、
今後こども達が多く暮らす地域に活動をうつしていけないだろうか、
と考えています。
路上で働くこども達も、
その多くは家族がいて家があり、地域から通ってきているのです。
相談中の地域住民と、コミュニティオーガナイザーとストリートエドゥケーター
また、地域内には、まだまだタタッグの活動を知らないこども達、
自分自身の大切さや、学ぶことの楽しさに気づいていないこども達が多くいます。
「こども達が、自分達自身で支えあっていけるようになるために」
これはストリートエドゥケーションの大きな目的です。
ストリートエドゥケーターと参加者であるこども達、お互いに学びあえる活動。
与えるだけの支援ではなく、こどもが自立して支えあっていくための活動。
それがストリートエドゥケーションです。
そのため、こども達が暮らす地域の中で活動できる場所があれば、
より多くのこども達が活動を引っ張るリーダーとなり、
より多くのこども達が活動に参加できる、とエドゥケーターは考えています。
また、路上で働くこども達が多く暮らすこの地域では、
こどもの教育や子育てに対して関心の低い親も多くいます。
実際私達が訪問した昼間にも、
お金をかけたビンゴを楽しむ母親達の姿を見かけました。
どんなにこどもが活発に活動しても、親の理解がなければ難しい。
こども達の活動を展開するとともに、
親への活動も行っていきたい、とコミュニティーオーガナイザーは考えています。
そのため、活動の拠点となるように、地面の整備や屋根の設置等、
雨の日でも活動を行えるような場所づくりを予定しています。
ただし、この地域は傾斜のきつい山の上に多くの家がぎっしりと建てられています。
また階段が整備されておらず、滑りやすい赤土の道が多くあります。
そのため、活動するための簡易センター(屋根の設置等)建設作業を
当会のワークキャンプで行うとすれば、
次回キャンプは8月28日~9月17日と、こちらではまだ雨季の最中
セメント等を運ぶ作業を考えると、滑って怪我をしてしまう可能性も考えられます。
ここは慎重に、次回3月の乾季のキャンプで行うべきか、
地域住民と相談して、安全な通路のみを利用するようにするか…
と、現在タタッグスタッフと検討中。
いつか、こんな景色を見ながら活動を行う日が…
急斜面を登った山の上にあるこの地域。
活動予定場所からは、オロンガポ市内を見下ろすこともできます。
「ここでやるなら、あの子がリーダーかな?」
「ここでやるなら、あの子達の兄妹も参加できるかな?」
と、みんなでわくわくしながら話をしました
実現には、住民との話し合い、土地の持ち主との話し合いや許可の申請、
予算の検討や確保等々等々…やることがまだまだたくさんあります。
こども達の活動する姿を夢見ながら、タタッグと協力し、
他候補地とも比較しながら、十分な検討をしていきたいと思います。