今月スコットランドのグラスゴーで開催されたCOP26(気候変動枠組条約締結国会議)は失敗に終わったと多くのメディアに酷評されています。

 

左派として有名な南米ボリビアのルイス・アルセ大統領はこの会議が目標としている二酸化炭素の排出目標の設定とその手段いついて「先進国が有利な条件で誘導するこの枠組みは新たな環境資本主義者とでも呼ぶべき人々による再植民地化の過程である」とまで述べてこの取り組みをCarbon colonialism (二酸化炭素削減を通じた新たな植民地主義)と呼んで非難しました。

 

チェ・ゲバラの革命思想の流れをくむボリビアのリベラル派大統領が発した皮肉はヨーロッパのリベラル環境主義者たちにどう届いたのか大変興味深いところです。

 

二酸化炭素排出量の急増はまず第二次世界大戦後のモータリゼーションにより急拡大を開始し、1990年代以降は米ソ冷戦終結後のグローバライゼーションによる発展途上国経済拡大によって急加速しました。

 

今日、私たちが手にする消費財の多く例えばiPhoneやユニクロの衣類はアジアの工場で生産され、化石燃料を用いた輸送手段で世界中の消費者のもとへ届けられています。

 

廉価な労働力を生かした最適地で生産し、化石燃料を用いた輸送手段で世界中の消費者に届けるこのグローバリズムこそがCO2排出量の急拡大を招いたのです。

 

この真の原因の見直しを無しにして何を議論する意味があるのかと言いう問いに先進国の環境主義者たちはどう答えるのでしょうか?それも最もエネルギーを浪費するジェット機でエジンバラに集っているのですから。

 

皮肉にも会議開催中の時期に英国では風力発電量が低迷し、急遽石炭火力発電所からの電力供給で発電力を確保したとのニュースも報道されました。

 

近頃の石油価格高騰の遠因は気候温暖化問題を懸念して新規の石油開発が停滞していることも遠因であるとも言われています。

 

COP26を主導するEU官僚たちは早期に電気自動車普及を実現させるためのEU域内で様々な自動車規制を設けていますがこれはEU域内自動車メーカーの市場優位性を保持するための保護主義的政策としか思えません。

 

そもそも新たな電気自動車を生産するために消費される資源と使用有効期限を前に廃棄される燃料自動車の廃棄ロス問題について環境活動家たちは明確な説明をすることはありません。

 

COP26は地球温暖化対策に携わるエリート官僚たちのつくる政策の数々が実は大いなる矛盾を抱えている事実を露呈したと言われても仕方ないように思われます

 

株式会社アクティオ

代表取締役 遠藤薫

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