先日、ネパールの首都カトマンズからエベレストが数十年ぶりに見えたとの記事がありました。
カトマンズはヒマラヤの玄関口として多くの旅行客が訪れる町ですが盆地という土地の形状により汚染された大気が滞留するようになってからはヒマラヤの山々もかすんで見えないほどになっていたのです。
大気汚染問題はアジアの都市全般に共通の問題となっています。冬場になると石炭を使用する暖房が多い北京やニューデリーではPM2.5 によるスモッグが頻発し、その光景は多くのメディアに報道されてきました。
はからずも、この春以降各国がCOVID19 感染予防対策として実施した外出規制や工場の操業停止を行った結果、対象となった都市では総じてPM2.5 の濃度が低下しました。
インドのニューデリーでは前年比60%の低下となったほかソウル54%減、武漢44%減、ロサンゼルスでも31%減との観測結果が公表されました。
都市のロックダウンによる移動制限や工場の操業停止は経済に大きなダメージを与えましたが、一方では環境の改善をいとも簡単に実現したことは大いなる皮肉と言えるでしょう。
環境問題の解決に向けては国連を中心とした様々な場でその実現に向けての行動が議論されてきましたが、今回世界各国がおこなった感染拡大予防措置は環境改善の実現に必要な経済的・社会的変化を我々に提示しました。
今後、詳細なデータが明らかになるにしたがって、化石燃料を使用する交通手段や製造手段がどれだけクリーンエネルギーに代替されれば目標が達成されるのか、その場合の国民の負担感はどれほどのものになるのかが明らかになるでしょう。
私には今回のCOVID19 によるパンデミックが地球というエコシステムからの警告であるように思えてなりません。
株式会社アクティオ
代表取締役 遠藤薫
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