どもども、佐古達哉です。
『誤射〜葵祭の陰で〜』、
全公演、無事終了致しました。
お越し頂いたお客様、本当にありがとうございました。
作品後記です。
まず、稽古を始めたての時、
現代劇のコメディで、新劇の動きを使うってところにすごい抵抗がありました。
具体的には、となるとマニアックな話になってしまうので端折りますが、
新劇特有の綺麗な身のこなしに、
「実際の人間は、そんな動きしないじゃん」
と、ずっと思ってました。
まずそこで躓き、
稽古では「面白くない」、「何も持ってこない」、「芝居が嘘ばっか」と毎週怒られ、
何もアイデアが出てこない。
どんどん切羽詰まって、ますます思考が狭くなる。
結局何もできないまま、次の週が来てまた怒られる。
本当にしんどかった。
だけど、稽古を重ねていく中で、
「ああ、今の俺のこのセリフ、この動き、嘘だな」
と、自分の芝居のダウトがちょっとずつわかるようになりました。
ダウトがわかるうちに、
「果たして今の俺の芝居は、本質に近づけているのだろうか?」と思うようになりました。
そう感じだすと、自分のやる事やる事、上っ面なんじゃないかと気味が悪くなりました。
僕が今まで芝居だと思っていたものは、
全くもって、本質に近づけてなかった。
メッキだった。
これが、今回の一番の気付きです。
本質の芝居って何なんだろう。
人間とは?
生きるとは?
作品とは?
作者は何故これを書いた? 何を伝えたかった?
どんな魂を込めた?
全ての本質を、追求したくなってきました。
今まで、芝居をしてて楽しいと思ったことが無いんです。
でも今、初めて芝居が楽しくなるかも、と思い始めてきました。
次の作品で、追求してみようと思います。
ではでは。