アクト青山制作部です。


ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

リレーブログ企画、お楽しみいただけておりますでしょうか。





今回はブログ企画から一旦離れまして、



作・演出 小西優司さんに

「報い」を書いたキッカケや演出するにあたってのお話を伺いました。








ご観劇前にお読みいただき、さらに公演を楽しみに思っていただけましたら幸いです。


それでは、どうぞ!


















--「報い」を書こうと思ったきっかけはなんですか?



以前から「双子の話」というのを書いてみたかった、というのが大きく一点。

次に『minako』の時に柳澤果那ちゃんに出会ってうちの岩崎に似てるなと思ったところから、二人で双子の話をやったら素敵だろうなと思ったからです。

そこからは、戦争、高度成長、オイルショック、バブルと「僕らの時代」までの期間に日本が経験した事を勉強するうちに『報い』にたどり着いたのだと思います。






--双子の話を書きたかった、とのことですが、双子のどういうところに興味を持たれたのですか?



僕は無神論、無宗教なので基本的に「運命論者」なんです。同じ日の同じ時刻に同じ母親から生まれた子が辿る「運命」というのを描きたかった。そこには遺伝子にしか組み込まれていないものから、遺伝子を超えた個人の「意思」まで様々にドラマティックなモノが含まれているのでないかと幼い頃から思っていて。というのも、同級生に双子がいて、彼等の運命に日々「数奇な何か」を感じて高校時代を過ごしたからです。



--「片方が怪我したら同じ箇所が赤くなる」、「言葉を覚える前に、双子間のみで通じる言語が存在する」など、確かに双子には理屈で説明がつかない、不思議なことが起こると聞きますね。











--今回のように上演台本を書くときは当て書きで書きますか?それとも全く関係なく書きます?



これまでのお仕事を振り返ってみたのですが、ほとんど半々で書いてます。作中人物の半数は当て書き、半数は想像ですね。




--今回の「報い」でいうと、どの役が当て書きですか?


どれでしょう(笑)

当ててみてください。別の人間がやるつもりで書いて、配役時にシャッフルしてることもありますよ。

「これは当て書きだ!」ってピンときたら、終演後お声がけください。答え合わせしましょう。(笑)







--演出家という点でお伺いします。自身で書いた台本を演出するとき、気をつけていることなどありますか?



「ありき」になってしまっている部分を表出させるための工夫には気をつけてます。


例えば、経済状況とか、年代とか、僕の中では「当たり前」の設定でもお客様にはヒントか描写がないと分からないものに関しては台本とは関係なく劇中に描写するよう気をつけています。








--台本を書き上げた段階と、演出家・役者として参加し稽古した段階で、1番大きな違いがあるシーンはどこですか?



おおよそ、ほとんどのシーンです(笑)


台本というのは小説と違って「退屈なもの」です。そこからどうやってドラマを生んでお客様をこの世界へ連れてくるかを稽古の時には考えます。ビート、リズム、テンポ、トランジション。それは台本からは不明瞭にしか伝わりませんが稽古で付与していきます。

あとは「生きた役者」が演じる事で想像をはるかに超えたシーンになるのが稽古の素晴らしい点です。あくまで、台本(テキスト)を攻略し、稽古を経て立体化するというのがこの仕事の基本だとしたら、所詮台本は台本でしかないと思って、それを叩き壊す事でよりスリリングな「お芝居」を作りたいと思っています。








--小西さん作・演出作品を上演してきたテアスタ・オーロも、第6回となりました。

自身が作・演出した作品の魅力はどんなところだと思いますか?



(笑)

わかんないです

(笑)

作家としては平凡なモノしか書けないし

演出家としてはどうしてもシュッとまとまったモノばかりになってしまうし

もちろん、いろんな事をそれこそ勉強したり

学習したり吸収したりしながら

創作には向き合っていますが

それがお客様にとって「どんな」魅力となるか

いまはそれを懸命に探してるとこだと思ってい ます。








--最後になりますが、本番1週間前になったいま、つくりたかった作品には近づいていますか?



イエスかノーなら、ノーです。


作品は生き物なので、ある時を境に僕の手を離れて一人で歩き始めます。でも、それが本番を経て僕の元に戻って来た時、その感想がつくりたかったものをお見せできた感想になっている事があります。舞台と客席の時空は同じではありません。素晴らしい名演が感動になるとは限らないし、物語が美しければ心に残るわけでもありません。僕らはこの作品という生き物に命を与えて、それが誰かに届く事が大事で、そのために骨身を削っているだけなんです。 


その証拠に先月の『楽屋』は作りたかったものを作れましたが、素晴らしいというほどのものではありませんでした。この世界はシビアでお客様も生きた人なので、時代やタイミングや配役やタイムリーな何かに左右されながら僕らは本番を過ごすのです。


作品には自信を持っています。それは常に真実です。







--ありがとうございました。









「報い」は

いよいよ、来週20日(火)から

始まります!



どうぞお楽しみに!!










リレーブログ企画も、残り3名となりました!

こちらも併せて楽しみにしていただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願い致します。




アクト青山 制作部