みなさまこんにちは。

辰巳幸恵役・蔭山みこです。



先日
『誤射〜葵祭の陰で〜』が全日程終演しました。

6日間の公演。全10ステージ。
連日ほぼ満席の状態。
リピーターの方もたくさんいらっしゃいました。
有難い気持ちでいっぱいで、感無量でした。

雨が降ったり
日差しが強かったり
天気が安定しない中、ご来場頂き誠にありがとうございました。

そしてフライヤーの設置や告知を快諾してくださった千歳烏山商店の方々。各団体様。制作の方々。

ご協力、応援、支援して戴きありがとうございます。
皆様のおかげで沢山の方に観て頂けました。
重ね重ねお礼を申し上げます。

打ち上げでお世話になった「村上食堂」さんのプレートアート♡



えーと、作品後記ですね。


わたくし蔭山、かれこれアクトに入所して5年目になります。
たくさんの作品に出させて頂きましたが、
『テアスタ・オーロ』に出させて頂いたのは初めてでした。


「オーロ」と名前が出来たのは入所して後のことなのですが、
・主宰の書き下ろし
・劇団員(劇派・月)だけの公演
というものは以前からあったもので、
それに自分が出演するなんて思いもしませんでした。


私は劇団員でも無ければ準劇団員でもない、
しがない一本科生。
 

そんな蔭山に「その」連絡が来たのは
昨年の10月中旬でした。

昨年の12月テアスタ
『近代能楽集』の稽古の最中。

まだ小西さんが『誤射』の執筆以前の時、

「任侠モノのコメディ書くよ〜」
という話はよく聞いていて、

「男の子たくさん要るなぁ〜」
「任侠モンかぁ、楽しみやなぁ…」と

( ´ ▽ ` )←の顔文字通り、
観客視点でのほほ〜んと構えておりました。

「渋谷さんの姐さんなら和服と洋服どっちでもかっこいいやろうなぁ」

「ミサさんはどんな役になるのだろう」

みたいに、お客様と同じ気分だったのです。

(*´∀`*)
↑こんな感じに、
妄想してはホクホクして楽しみにしてました。





来年のオーロはコメディかぁと思いを馳せていたそんな時。







ある時仕事明けにスマホを開けると



「グループ名『テアスタオーロ』に招待されました」

の文字が。




















(΄◉◞౪◟◉`)ファ⁇




何度も電源ボタンを押しては
起動し直しラインを確認しました。


けれど消えない「招待されてます」のサイン。

一瞬で鳥肌が立ち、
その日は畏れ多い気持ちと驚きで恐縮して眠れませんでした。

まさか自分にオファーが来るとは思いませんでしたし、
自分に劇団員との共演は「見えない先の話」と思っていたのです。

その時『近代能楽集』で共演し、
同じく招待されていた劇団員の額田さんに
相談したら
「乗れぇぇぇぇ‼︎‼︎」

と、熱い檄が飛んできて、ついに腹をくくりました。

(その時のLINE)


3月の『ぶらんこ』
4月の『春の朗読会』
5月の『テアスタ・オーロ』

初めての三ヶ月連続出演。
しかも初めてのオーロ。

初めての経験だらけでオファー当初は、
腰が引けました。

でも、神経図太く
すぐに断りを入れられないぐらい
このチャンスを棒にふれないと思い、
なかなかお返事が出せずにいました。



アクトの中ではそれだけ、特に本科生にとって
「オーロ」というのは
敷居が高く、憧れの舞台なのです。


出演を決めて、もう一つ「初めて」が増えました。

相手役の岡田さんです。


今回夫婦役で共演した岡田さんは
全くの「初めまして」からのスタートでした。

しかも顔合わせの際、私は韓国にいたので座組みの皆様と一週遅れの合流でした。


遅れた合流な上に、相手役は初めましての方。

元来、人見知りをする蔭山は色々緊張するような条件が揃って、
会うまで心臓が口から出そうな心持ちでした。

けれど実際にお会いした岡田さんの印象は柔らかく、
人柄にだいぶ助けられました。


アクトにはいない兄貴分の様な、
頼りになる、気さくな面白いお兄さんでした。

例のヘリコプターの場面。
全10ステージ、全部アドリブでやってのける男前なお人。

こんなかっちょいい相手役、
今後無いのだろうなぁ…と思いながら一緒に演らせて頂いてました。

本番のとある回、一度だけアドリブを入れたことがありました。
「私もアドリブしたい!!」という好奇心で
ライ○ップネタを入れた際、拾って即対応してくださり、本当に頼もしい方でした。
(小西さんも乗っかり拾って頂き、とても嬉しかったです)


ホンマに、蔭山には勿体無い相手役でした。

岡田さんの中で不安や不満なことがあったかもしれません。
それでもそんなところを見せない「大人」の方で、たくさんお世話になりました。


お客様の中で「辰巳幸恵」や「辰巳夫妻」が
面白く、楽しく魅力的に見えた方がいらっしゃったなら、
それは全部、岡田さんのおかげです。


(同じポーズで攻めてくる岡田氏)
私の「辰巳幸恵」は、岡田さんの「辰巳圭一」が在っての役でした。

岡田さん。ありがとうございました。



そして、あとお二人。
忘れちゃならない方達がいます。

演出助手・舞台監督を担った山辺恵ちゃんと

音響・照明・制作を担った、よしざわちかさんを。

ツイッターでも述べましたが、
このお二人の尽力無くして『誤射』の公演はなかったです。

スタッフワークをはじめ、
小道具のメンテナンス、
各出演者やお客様への気配り、配慮、
隅々まで行き渡ったケアのお陰で、
私たちは安心して舞台に立てました。


お二人は、私らと同じ“女優”さんなのです。

私には出来ないようなところまで手の届く、
女優さん。

作品のため、役者のため、お客様のため、劇団のため。
側から見たら当たり前なのかもしれませんが、
「何かのため」にこの半年間動いてくださった方でした。

影の功労者ではないのです。
日向に出ないようにしていただけで、陰に収まらないぐらいの事をして頂きました。

アクトの次回作品
7月テアスタ『輸血』は2人の大舞台なので、私も観るのが楽しみです。
皆さまもお楽しみに‼︎‼︎(ちゃっかり告知)

めーちゃん。おちかさん。
お疲れ様です。たくさんの言い足りない感謝を。。





そして。
カメラマンとして今回、何度も稽古場に足を運んでくださった小此木冨美子さん。
(ふみちゃんの写真が無い‼︎)

細部にまでこだわり抜いた写真を提供してくださいました。


個人的に、
私はいつも撮る側で自分が映ってる写真が
気付くと少ないことが多いので大喜びでした。
ふみちゃん、ありがとう。(*´꒳`*)










昨年の『かもめ』を機にアクトを卒業された後藤さんと、
もう一度同じ座組みになれて嬉しかったです。
戻ってきてほしいのは私のエゴですが、
出来るなら、またアクトの作品で共演したい。
今回、たったの二言三言だけでしたが、
絡みがあって本当に嬉しかったなぁ。





昨年の『僕の東京日記』みたいに多くは絡みませんでしたが、
2人で詰めたワンシーンはとても楽しかったです。
菊地さん。ありがとうございます。





ミサさんとは初めての共演でした。
私にとって憧れで、天の上の人。
そんな人と同じ座組みでおしゃべりしているのが不思議な気持ちでした。
とても親しみやすく、面白い方。

「体質ですよー」のところは、
「みこちゃん、こうした方が面白いよ!」と
何度もアドバイスをしてくれました。
あの場面は演るごとに
私の楽しみになって行きました。

共演できて幸せでした。




渋谷さんとノブさんは、
私のアクトデビューの作品
『可児君の面会日』以降、共演が無くて、
およそ5年ぶりの共演でした。
それがすごく嬉しくて、絡む場面はなくとも
ご一緒できて蔭山はハッピーでした。

お二人のお芝居に向かっていく背中が、
とてもかっこよかったです。






(元・旦那役と笑)






必死でした。





この写真が好き。

初シェイクスピア。リア王。楽しかったです。



最後に。小西さん。
書き下ろしの作品に当て書きとして配役して頂き、ありがとうございます。

自分は大阪出身で、
同じ関西とはいえ京都弁にだいぶ苦戦しましたが、
方言が話せる役はとても新鮮でした。

小西さんの書き下ろし作品で、
しかも自分が好きなコメディに出させて貰えた。
この上ない贅沢をしたと思います。

また、「オーロとテアスタは違う」
と言っていた意味も、肌で実感できた半年でした。
なかなかない機会をありがとうございました。

色々まだまだ書きたいことがありますが、ここいらでやめときます。



長文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

観に来てくださったお客様あっての舞台でした。

ああーっ楽しかった‼︎‼︎(*'▽'*)
もうその気持ちでいっぱいです。


さぁ。次の出演作品、8月『怖い話』に向けて、気を引き締めます。


舞台に関わった全ての方々に感謝と愛を込めて。

本科生・蔭山みこ