こんな夢を見た。


狭いマンションの一室で、ふわふわと仰向けになりながら宙にうかんでいる。
目と鼻の先に天井があって、とても窮屈だった。



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迫る天井に背を向けて下を見ると、人間の体が寝台に転がっている。

何故かはわからないが、あれはどうやら自分の体らしいと言うのはわかった。
しかし、あれが自分の体なら、この自分はなんなのだろう。


ふと、「幽体」なのだろうと思った。


だんだんと記憶が鮮明になってくる。
思えば、昔から「幽体離脱」を体験してみたかったような気がした。




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……ではない。
3〜4割の人が連想するであろうが、これではない。

ガチのやつをやりたかった。

きっかけはこれだった。

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ある、地獄先生○〜○〜原作7巻を中学2年(1番バカな時期)を読んだ影響であったように思う。


やり方はこうだ。

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これを知った時は、ワクワクが止まらなかった。
自分もしてみたくて堪らなくなった。
周りのヒマな友人や、姉などを巻き込み、挑戦の日々を過ごした。


結果…




わっかんね( ´ ▽ ` )


高3の夏まで「幽体離脱」の挑戦を続けたが、一向に出来る気配はなかった。
たぶん霊感的なものが元々備わっていないと不可能なんだな。
ぬ○べ○だし。
と自分自身で勝手に納得し、挑戦を諦めた。





かに見えた。


何年か経ち、齢も25になったある日、
何の気なしに眺めていたインターネットの都市伝説的なサイトで、偶然に新たなる「幽体離脱」の方法を見つけた。
ふたたび「幽体離脱」に情熱を燃やし始めた。

その方法とは…

眠りに堕ちる瞬間起きる

というものであった。


なんだそんなもん、チョチョイのチョロ松じゃねーかと思うそこの紳士淑女の方々。


これが意外と難しかった。


眠気と意識のデスマッチであった。
1週間続けてみた結果、謎の頭痛に見舞われるという副作用が現れた。


「もうこの1回で終わりにしよう。」
「頭痛いのやだし。」

そう心に誓った夜、
眠気を顕著に感じ始めた頃だった。

奇跡は起きた!



「なんだコレ、天井が近い近い。ひょっとして…浮いてる?」



そうだ。はっきりと思い出した。
たしかに目の前に見えているのは、現在住んでいる部屋の天井。
ほぼ零距離。もう鼻がくっつくくらいだった。
確かに浮いている。長年の夢が叶ったのだった。

やった…俺はついに「幽体離脱」をやり遂げたんだ…!
思春期始めたてのあの頃から数えて、長い年月を地味に費やしたこの努力の日々…!!



実に無駄だったと思った




長年の努力の成果が部屋の中をちょっと浮いただけて…
もっとマンガみたいに壁とかすり抜けて外へ遠くまで繰り出せるのが理想だったのに…

まあね、
人生無駄なことなんてない、
ってどっかの偉い感じの人が名言風に言ってる言葉もあることだし、これはこれで地味だけどもいい夢をみれたんじゃねえかな、
と言う気分になった。

意気消沈する中で、
ぬーべーでは「幽体離脱」に失敗した美樹がこんな風になったのを思い出した。
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「幽体離脱」の結果は芳しくなかったが、幸いなことなのか、浮いてるだけで特に害もない。
安心したら気が抜けたのかまぶたが子泣き爺のように重くなり、視界が黒く塗り潰されていった。









っていう、実体験を元にしているのか、はたまたオールフィクションであったのか。


答えはすべて風の中…



『ぶらんこ』片桐役のアクト青山本科生小野晋太朗がお送り致しました。



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ではみなさん、ごきげんよう。



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演劇集団アクト青山
テアスタ(春)
『近代古典傑作短編選』
演出 小西優司
 
3月21日(水)〜25日(日)
 
3月21日(水)
『バイロン卿の恋文』
作 テネシー・ウィリアムズ
出演 竹田真季 中西彩乃 廣田明代 菊地正仁
13:00/16:00/19:30
 
3月22日(木)
『赦せない行為』
作 森本薫
出演 小此木富美子 佐古達哉
16:00/19:30
 
3月23日(金)
『宮城野』
作 矢代静一
出演 山辺恵 高村賢
16:00/19:30
 
3月24日(土)
『ぶらんこ』
作 岸田國士
出演 桃木正尚 蔭山みこ 小野晋太朗
16:00/19:30
 
3月25日(日)
『白鳥の歌』
作 A.P,チェーホフ
出演 小西優司 倉島聡
13:00/16:00/19:30
 
 
*開場は開演の30分前
*開演後のご入場はご遠慮頂いています
*開演は事情により5分程度遅れる場合があります
*『ぶらんこ』は本編中、喫煙シーンがあります
 
チケット料金 ¥1500(半券割有り〼)
 
チケット予約 カルテットオンライン
公演Twitter
演劇集団アクト青山活動ブログ
お問い合わせ先
engeki.act.aoyama@gmail.com
 
 
場所
演劇集団アクト青山アトリエ
世田谷区北烏山7-5-9
 
アクセス
京王線千歳烏山駅より徒歩20分
千歳烏山駅前より小田急バス「吉祥寺行き」にて「ときわ橋」下車1分。
吉祥寺駅より小田急バス「千歳烏山行き」にて「ときわ橋」下車1分。
 
 
近代古典戯曲の名作を、日替わりで上演致します。アクト青山が春に送る5つの物語。短編ならではの色濃く現れる作者の魅力を、是非アトリエで間近にお楽しみ下さい。