今 チャリで帰宅。
アパートの駐輪場にチャリを入れながら
終わった感がリアルにやってきた。


でも まだ胸の奥に
女優Cという人が ドクドクと脈打っていて
明日も生きれる
演れるよという気になる。



それでも
明日は平凡にやって来て
オレは仕事に行くだろう。


1日、2日、3日………

いつもの時間が流れて
Cはいなくなる。



アクターズBチームの最後の授業は授業にならなくて
莫大な不安ばかりが
オレを支配した。


この期におよんでこれかよ!
自分でなんとかするしかなくて……
いつも
いつでも
自分でなんとかするしかないんだが、
本番2回やるだけで
ギリギリな気分だった。


最後の自主稽古
手堅くなる。
見張り役の自分が大きすぎて
つまらない。



ギリギリの崖っぷちに追い込まれて
悟るのは

身をなげかけるしかないんだということ。


恐いけど
信じて
願って
裸で
跳ぶ。


Cの濃い時間を呼吸した。



Cはいなくなるだろうけど
チャリでぶっ飛ばしてる時、
電車に乗ってる時、
地下道を歩いてる時、
友達のライブを見てる時、


急にCになってしまう瞬間があるだろう。

Cになって
今日と同じように
胸が熱を持つ。

細胞に記憶されているんだ。



もう一回できるぜ。



幸せな終りかただ。


額田れのじ