中田英寿が引退した。
だから、どうということは僕は思わない。この12年で彼は3度日本をW杯に導き、素晴らしい活躍をした。引退しようと、しまいと彼の自由だ。
中田英寿の素晴らしい点は『自分』という、この最も愛すべき複雑な生き物をとてもよく理解しているところだ。どんな世界でもそうだが、一流になるためには自分を理解し、愛する必要がある。修業だろうと苦行だろうと、もちろん構わないが、それが経験となり、他人に良く影響するというのはとても困難で面倒な作業だ。彼はそのことにも4年間取り組んだ。絶賛に値すると僕は思う。
よく考えて欲しい。
今、君達がしていることは、純粋に君達自身のためであり、かつ、その経験は他人を幸せに出来るものか?そのどちらにも該当しない作業など、すぐにやめて心を開放し、まず自分の声に耳を傾けたほうがいい。
そこからしか、『仕事』の本質は見えて来ない。
そこからしか、『自分』の本質は見えて来ない。

『自分』というこの愛すべき複雑な生き物のために、働き、また他人に働きかけなさい。


なんて言ってるけど、代表の試合を見るのがつまんなくなるなぁ。中田英寿がいないと。