昨日、生まれて初めて、芝居を見て心の底から拍手を送った。
正味2時間くらいの上演時間のうち、大げさではなく1時間くらいは泣いていた。
篠田三郎の演技は、非常に清潔で清涼感に富み、無理がなく、優雅で美しかった。
それは、人間というものを愛する彼自身の美しさに僕には映った。
もし、機会があれば、是非とも観ることを薦める。
僕は、この世界に10年いて初めて「俳優の仕事」というものに触れた気がした。
今日、今、この瞬間でさえ、昨日のあの感動が胸を満たしている。
僕には、僕らには、何が出来るだろうか?
自分を飾り立て、まったくの虚構を演じている世の中の糞のような俳優たちと一線を画し、
どこまで本質的に、感動の発信地でありながら、所詮、媒体なのだと諦観できるだろうか。
昨日は、生まれて初めて心底感動した。
作品は「日本の面影」地人会公演