飯を食べに行こうと外に出て、
少し歩いた後に、
財布に残金がないことに気づく。
でもまぁ、
クレジットカードあるし。
エレベーターも珍しく点検中で、
また部屋まで上るのもつらい。
カード使える店に行けばいいか。
この考えが、
後々の失敗に繋がるのである。
ちょっと良さそうな店探すかと、
色々散歩をしていると、
昔ながらの洋食屋さんといった雰囲気の店が目に止まり、
入った。
いや入ってしまった。
この時、
財布の残金のことは不思議なことに、
スパッと抜け落ちており、
ハンバーグの注文を終えて待っている時、
気づく。
現金ない!
クレジットカードも使えなさそう。
一応聞いてみる。
やはり使えない。
現金を引き出すにも、
キャッシュカードがない。
気づいた時には既に、
食事が、8割は出来ていた。
クレジットカードあるならお金引き出せるから、
今のうちに行けばとお店の方に言われ
お店を出た。
しかし、
クレジットカードでは、
引き出す、
ということは出来ない。
仕方ないので、
現金を取りに家へ帰ることを決意し、
走りながらお店に電話をし、
すいません、
現金を取りに家へ戻ります、
冷めても良いので、
置いといていただけますか、
と伝える。
無理でも仕方ない。
お金だけでも払いにいこうと思っていたが、
少しの失笑の後、
はい。
とお店の方は答えて下さった。
走って家に帰りまた戻る。
俺は一体なにをしてるのかと走りながら思う。
走る目的は、
頼んだハンバーグではなく、
店の人に対する申し訳ない気持ちである。
店に戻ると、
店の人は笑顔で迎えてくれた。
すいません、と幾度謝る。
出身どこ?
と聞かれ、
関西ですと答える。
電話の声を聞いて、
そう質問したようだ。
焦っていたのか、
関西弁がモロに出ていたのだろう。
最後、お会計の時に、
関西のどこ?と聞かれ、
神戸です。
と答えた。
神戸のボンボン?
と笑いながら聞かれる。
ちょっとだけ、
と返した。
ハンバーグは洋食屋さんのハンバーグといった味で盛り付けもグリンピースとニンジンとコーンの細切れにポテトとスパゲッティ。
絶品。
懐かしい味であった。
ほっこりと心温まるお店。
お店の方、
お騒がせして、
大変申し訳ございませんでした。
これさえなけりゃ、、、。
