深い時間によくお邪魔するコーヒー屋さんがあります。


喫茶店でもカフェでもなく、なんていうか、本当コーヒー屋さんと言うしかないような。


マスターが一杯一杯コーヒーを煎れる手つきが好きで、注文してから出てくるまで、いっつもじーっと眺めてしまいます。


美しいルーティーンは最高です。



そこではいつもカフェオレか、中煎りのコーヒーを飲んで帰るだけなのですが、ある時常連のご夫妻とたまたまお話する機会がありました。



奥さんの方は、その週は葬儀が続いていたそうで、


「50代にもなるとお葬式はそんなに珍しい事でもないんだけどね」

と前置きした後、今まで参列したいろんなお葬式について教えてくれました。






「若い人はやっぱり惜しい気持ちが大きいから悲壮感があるし、80超えると大往生だねって朗らかな雰囲気になることが多いけど、50代ってとっても微妙なの。」


「まだまだこれからって思ってたり、割と人生に満足していたり、色んな生き方があるから。本人も親族も、どういうつもりで死んだことにするのか、周りに伝えられたら良いんだけどね。でも突然だからね。生きてるうちは悲しくなるし難しいよね。」



「どういうつもりで死ぬのか」って、文字にするとちょっと強烈ですが、私なんかより何重にも人生経験を積んだ3人は

「そうだねー」
「『今の所幸せです』とか毎月発表しようかな」

と笑っていました。




もし私が明日死ぬとしたら。
やっぱり全く折り合いがつかないなぁ。



何かを成し遂げてたい訳では無いけれど、なんて言うんだろうな、せめて大切なものを大切にしたなって実感してからがいい。



それはいわゆる「恩返し」とも言えるんだけど、まだ私にはその力が無いので、まずは「あなたをとても大事に想っています」と伝える事から始めようと思います。


{1AC9257F-F335-4940-8680-CBC183353BD1}