軟骨はうまいと人は言う。
 
 
僕の周りにおいて、
軟骨好かんわぁーと苦言を呈する人を見たことがない。
 
 
ということは確率でいえば、
ほぼ100%の人間が軟骨に好意をもっているわけである。
 
 
ということはすなわち、
それだけの鳥が、
軟骨を無惨にもむしり取られているのである。
 
 
軟骨という商品を生み出した人は、
なかなかのサディストであろう。
 
 
一番柔らかい骨を、感触が良いからゴリゴリ食そうぜ。
 
 
ヨダレを垂らし、焦点の合わぬ目で鳥を捌く、狂喜乱舞の姿が目に浮かぶ。
 
 
鳥に痛覚というものがあるかないかはさておき。
というか、動物に痛覚があると思っているのは人間の思い違いではないかと思うが。
鳥目線に立てば、
あまり良い気はしないであろう。
 
 
さらにそれを食している人間の姿を鳥が見てしまった、
ゴリゴリと骨を噛み砕き、すり潰す、
さらにはレモンをかけ傷口を傷めつける。拷問に次ぐ拷問。
そんな現場に出会った場合に、鳥が起こすであろう行動を考えると、夜も眠れない。
 
 
昔、バラエティー番組で、
鳥を飼育し、その卵で生活をするという企画があった。
 
 
鳥に反撃をされる人間の姿は滑稽であり、それを見て鳥も
コッケイコッケイと笑っていた。
 
 
 
 
人間が好き放題に暴れまわる世の中で、着々と力を溜めて反撃の機会を窺うものたちがいることに恐れを抱く今日この夜である。
 
 
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