No. 1,156 こころのメモ905(ACアダルトチルドレン札幌
143/365 【心的外傷と回復】恐怖〜侵入③
こんにちは村上です。
ジュディス・L・ハーマンの『心的外傷と回復』から一部抜粋して話しています。
本書は、戦争で受けた心の傷と、レイプや虐待で受けた心の傷は、同質のものであり、回復にはPTSDへの理解や、専門的な治療、セルフケアが必要で重要であると説明しています。
少しでも生きづらさが楽になるようなヒントになればと思います。
心的外傷を受けた刹那の消せない、まるで刻印のような症状を反映する「侵入」のページ、p52〜61から参照します。
心的外傷と回復
第二章 恐怖 侵入 p.53 2行目
外傷性記憶にはふつうにはない性質がいくつもある。外傷性記憶は通常の成人型の記憶のように言語によって一次元的な(線形の)物語にコード化されない。もしされればその人が生きつつある人生物語の一部に化してしまえるだろうに ━︎━︎━︎━︎ 。ジャネはこの相違を説明しようとして、こう言っている。
[正常な記憶は]あらゆる生理的現象と同じく、一つの行動である。本質的にそれはストーリーを語るという行為である。(中略)ある状況をきれいに清算するには、運動という外向けの反応だけではいけないのであって、内的反応も必要であり、われわれが自問自答することばを介し、事件を自分と自分以外の人々に語って聞かせられるような物語(リサイタル)に組み立て、この物語をわれわれ個人の歴史の一章という座を与えてはじめて清算できるのである。(中略)したがって厳密に言えば、事件の固定観念を抱えている人は「記憶」を持っているということはできない。(中略)それを「外傷性記憶」などというのは便宜上のことにすぎない17。
17.P.Janet,Psychological Healing,[1919]vol.1,trans. E.Paul and C.Paul(New York:Macmillan,1925),661-63.
心的外傷による影響を見事に表していると個人的には感じます。感じるからこそ「外傷性記憶」と呼ばれる“心の傷”があるとするなら、その得体の知れない何かが、受傷者を苦しめるのであって、憤りのような感情を私のなかにも感じます。
カウンセリングをしていれば、外傷性記憶に苛まれ、対処法などわからないなりに自分で少しでも気持ちを和らげようと苦心される人たちを見てきました。
流される涙のワケは、本人の痛み以上の何かの影響があるだろうと想像はすれど、怖くてなかなか近づけないものかと思います。
本人のなかでも、心的外傷を被った体験以外の記憶は正常に話せたり振り返ったりできるので、なぜ外傷性記憶の部分だけに過剰反応したり思い出せなかったりするのか理解できないため、混乱するときもあります。
見えるようで見えないし、見えているようで本当に見えているのか確信がないし、見えているけれど全く他人事のようで、今ひとつ自分のものにならないし自分の一部だと認めたくない、そんなハッキリさせたくないような葛藤が出てくる人もいます。
自分の体験であり、普通ならそれに伴う記憶があるはずなのに、エラーやバグみたいな変な感覚となって、本人としてもどう扱うことができるのかわからないと、戸惑いもあるように見受けられます。
みすず書房ホームページ
※当記事の参照元
心的外傷と回復 ジュディス・L・ハーマン 著 中井久夫 訳 小西聖子 解説/1998年9月10日 第10刷発行/みすず書房/400ページ/6,600円+税
担当心理カウンセラー
村上なおと
カウンセリングサロン Anela
札幌市中央区北3条西18丁目2-11 ブランノワールW18.exe 301号
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