長崎の原爆投下を軍部指導者は5時間も前に知っていたが何もしなかった。
(8月6日放送NHKスペシャル)
少しでも多くの市民を避難させられたのに・・。
迎え撃つことができたかもしれないのに・・。
シャネルの創業者 ココ・シャネルは、ナチスのスパイ活動をしていた。
(ハル・ボーン著「敵と寝て―ココ・シャネルの秘密戦争」)
30代前半以下の方には分からないだろうけれど、私が子供の頃、上野や新宿などの街角にはまだ傷痍軍人がいた。
前にお金を入れるための入れ物を置いて、足のない軍服を着た人がアコーディオンを弾いている様は、まだ目線の低い子供の私にはなんとなく怖く感じた。
終戦記念日の近いこの時期だから、何か戦争ものをと思って手に取ったのが若松孝着た人がアコーディオンを弾いている様は、まだ目線の低い子供の私にはなんとなく怖く感じた。
終戦記念日の近いこの時期だから、何か戦争ものをと思って手に取ったのが若松孝二監督の「キャタピラー」だった。
時は第二次世界大戦。
寺島しのぶ演じるシゲ子の夫 久蔵が戦地から帰ってくるところから物語は始まる。
勇ましく出征していった久蔵だが、頭部は焼けただれ耳は聞こえず、そして四肢を全て失っていた。
情報統制の激しい戦中、そんな彼は勲章をもらい「生ける軍神」として世間からあがめられた。
家では、食欲と性欲が旺盛で芋虫(=キャタピラー)のような久蔵
そんな彼を支えることが国への奉公であると世間から言われるシゲ子
時の経過ともに精神的にも疲弊していくシゲ子
戦地で犯した罪を思い出し苦しめられていく久蔵
やがて終戦を迎える
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夜観たのですが、若松孝二監督らしい「生」のリアルと寺島しのぶさんの演技に引き込まれてしまい、観終わった後、しばらく目がさえて眠れなくなってしまいました。
ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞されたのも納得です。
軍神の妻として世間から求められる行動と久蔵の態度によって精神的な疲弊がピークに達したシゲ子が、何もできない久蔵に怒りをぶつけ叩きながら「何が軍神よ!」と叫ぶ。
やがて、我に返ったシゲ子が久蔵を抱きよせながら誤り、二人で生きていこうと告げるまでのシーン。
こんな演技ができる女優さんは他にいないのでは。
物語全体を通じた心の葛藤の様もすごいものがあった。
私は、数年前、自衛隊に対する理解を深めるために実施されている陸上自衛隊の火力演習を見て、ニュースの見方が変わった。
戦車の砲撃ひとつとっても強烈な熱を帯びた爆風が体を突き抜ける。
リアルを感じたのだ。
それまでニュースで世界の紛争・内戦の様子などをどこか実感を伴わずに見ていたが、あれ以来、とんでもないことが起きているのだと感じるようになった。
こうした重たい映画も、戦争というものに少なからず実感を与えるのだと思う。
戦争は地獄なのだということを、少しでも世界に伝えることが戦争責任のひとつだと思った。
最後に、この映画のエンドクレジットで流れる元ちとせの歌
「死んだ女の子」
作詞 ナジム・ヒクメット(訳:中本信幸) 作曲 外山雄三
編曲 坂本龍一
映画を観たあとだからか、歌詞がもの凄く胸に刺さる。
感情のこもった歌声とあわせて、映画同様に重たいけど、知ってよかった作品。
あけてちょうだい たたくのはあたし
あっちの戸 こっちの戸 あたしはたたくの
こわがらないで 見えないあたしを
だれにも見えない死んだ女の子を
あたしは死んだの あのヒロシマで
あのヒロシマで 夏の朝に
あのときも七つ いまでも七つ
死んだ子はけっして大きくならないの
炎がのんだの あたしの髪の毛を
あたしの両手を あたしのひとみを
あたしのからだはひとつかみの灰
冷たい風にさらわれていった灰
あなたにお願い だけどあたしは
パンもお米もなにもいらないの
あまいあめ玉もしゃぶれないの
紙きれみたいにもえたあたしは
戸をたたくのはあたし あたし
平和な世界に どうかしてちょうだい
炎が子どもを焼かないように
あまいあめ玉がしゃぶれるように
炎が子どもを焼かないように
甘いあめ玉がしゃぶれるように
どことなく青臭くて普段口にはできないけれど・・
世界の平和を願います。
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