成功のコンセプト | 海を愛する組織開発・人事・教育・総務コンサルタントのブログ

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言わずと知れた楽天株式会社代表取締役 三木谷浩史さんが、たった二人の創業時から実践している「5つのコンセプト」を基に仕事に対する自身の考え方を紹介しています。

成功のコンセプト
三木谷浩史
幻冬舎文庫
成功のコンセプト (幻冬舎文庫)
三木谷 浩史
幻冬舎
売り上げランキング: 3573
おすすめ度の平均: 4.5
4 実践的な書
5 楽天を築き上げたときの三木谷さんが垣間見れる



最初この本を手に取った時は、少し前に出版された本である上に、著者自身が身を置くインターネット産業は変化が激しいこともあり、その内容はやや時代遅れであろうと考えていました。

ただ、「何か1つでいいから何か自分にとって気づきを得られればいい」くらいの気持ちで手に取ったわけです。
まあ、はっきり言うと、「衝動買い」でした。

買う前に吟味すれば分かったことですが、その中身はどの世界で働くビジネスパーソンにとっても、そしてもちろん「今」でも通用する普遍的な内容が書かれています。


1.常に改善、常に前進

・スタートはゆっくりでもいい。
 常に改善を続けることで、成長のスピードは加速していく。
 改善の蓄積があるからクオリティは極めて高いものになっている。
・1日1%のわずかな改善であっても、1年365日続ければ元の37倍以上になる。
・改善は誰にでもできる。改善は凡人を天才にできる方法だ。

確かに一時期の欧米企業が日本企業に「カイゼン」を学んだように、改善は日本人の強みなのだと思います。

また著者は、パラダイムシフトの重要性は十分認識しつつも、そのことばかり強調され過ぎている風潮に対しては、
「助走しなければジャンプできないように、地道な改善の積み重ねによる知の集積があって初めてパラダイムシフトが起きる。」
と言っています。

まったく同感です。
個人のキャリアを見ても、ビジネスパーソンであれ芸能人であれ、知の集積や経験の蓄積があって「キャリアの爆発」(書籍などで世に出る、あるいは組織の長に迎えられるなど)が起きた人は本物ですが、そうでなく世に出た人はいわゆる「一発屋」で終わっています。


2.Professionalism の徹底

「ビジネスで成功するかどうかは、仕事を人生最大の遊びにできるかどうかだ。」
「仕事は誰のためでもなく自分のためにするものだ」
「面白い仕事はない。仕事を面白くする人間がいるのだ。」

この章にある表現は著者が誤解を恐れずに自身の考えを言い切っているため、見出しだけを見ると「遊び」「自分のため」とあるので、すっと胸に落ちない方もいるとは思います。

ただ、読むと仕事を内発的動機づけで取り組むことの大切さや、単純な仕事でも認知の仕方によって(さらには前章の改善を加えることで)生産性の高い仕事にすることができると、著者自身の経験を交えながら伝えていることがわかります。


著者が興銀で最初に配属された外国為替部では書類仕事の日々だったそうです。
それも一生懸命に楽しみながらやっていたことで、書類のオペレーションが事業にとっていかに重要かを学ぶことができた上に、後に起業する上で強力な武器になったと言います。


私も自分の経験から、若い方には今の仕事を一生懸命にやること、そして疑問に思ったことは書き留めることを言っています。

なぜなら、それが仕事の材料になり、“あなた”が改善できるからです。
今はその力がなくても、組織や仕事を変えることができる立場になった時に、その経験、思いがものすごい材料になるからです。

そういう意味でも、もっと広く人生の時間を有効に過ごす意味でも、何かをやる以上は前向きに一生懸命に取り組み事が必ず役に立ちます。


3.仮説 → 実行 → 検証 → 仕組化

ここで私がいいなと感じた著者の考えは、失敗には消極的失敗と積極的失敗があり、ビジネスに取り組む人間は、積極的失敗はむしろ歓迎すべきだということです。

何もしないことがもたらす失敗(消極的失敗)よりも、何かにチャレンジして失敗すること(積極的失敗)を取り、そこから学ぶべきだと言います。


これはビジネスに限らず、人生でもそうですよね。
私はここでいろいろと考えてしまいました(笑)

消極的失敗の恐ろしいところは、失敗の大きさに、あるいは失敗したことにすら気づかないことなんですよね。
「今」やらないと、やれなくなっていること多いですよね。人生。。


4.顧客満足度の最大化

著者は、条件的に弱い立場にある人に力を与えること、エンパワーメントすることが楽天の使命だと言います。

また、世の中のためになると信じていたからこそ夢中で働くことができたと。
そして、自分の仕事が誰かを幸せにしているという実感は、仕事を続けていくための重要なモチベーションであると言っています。

これ、まさに村山昇さんのいう「利他的動機」にほかなりません。
他者の利益が思いの中心にあり、結果的に自分がうれしいということです。
村山昇さんブログ
http://careerscape.weblogs.jp/


5.スピード!! スピード!! スピード!!

この章は、タイトルにある通り、スピードの重要性について述べています。

私も前から分かっていましたが、最近、特にスピードの重要性について考えます。

なんというか、うまく表現できませんが、スピードを持って物事を進めるためにいろいろ考えている時の「喜び」と自分に対する「焦り」に似たような感覚が入り混じった不思議な気持ちですが、とにかくスピードは重要だと思います。


総じて、著者の仕事に対する真摯な姿を垣間見ることができたのと、パワフルに仕事を進める人はやはり「内発的動機と利他的動機」によって動いている(動かされている)のだなあとあらためて感じることのできた本です。

そして、私が一番、読んでよかったと感じたのは、2つです。

(1)私自身、著者と同じ「そもそも」で物事を考えるタイプ
 (単純に同じで嬉しかっただけです。詳細は本書をご一読下さい。)

(2)目標設定の際に、常識にとらわれるなということ

常識で積み上げられた中期計画に、少し目標数字を積み上げられただけでブーブー言っているビジネスパーソンは、この本を読んで反省しましょう(笑)




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