世の中には多くの人材派遣会社があります。
派遣会社を選ぶ時に、人事担当者はどのようなポイントに気をつければよいのでしょうか?
もちろん、大手は登録者数も多いので、いざというとき頼りになる存在です。
ただ、「大手だから」「なんとなく」、あるいは「担当者と気が合うから」という理由だけで、選んでいるとしたら、その後痛い目にあうことがあるかもしれません。
派遣労働法で、「面接」はしてはいけないことになっています。
法律をそのまま解釈すれば、派遣会社に派遣社員を依頼したら、紹介されたスタッフが就業開始することになります。
これは、派遣労働者を保護する目的で決められた法律ですので、これについての賛否はここでは論じません。
ただし、派遣社員側としても職場の雰囲気や上司にあたる人(「指揮命令者」といいます)、人事担当者がどのような人かなど細かな情報を知ってから就業を決めたいもの。
そこで、どの会社も「お顔合わせ」「業務打ち合わせ」と称して、就業に対する双方の合意を確認してから契約します。(要は、「面〇」をしているのと同じです。はっきりとは書けません
)さて、派遣社員は複数の派遣会社に登録しているのが一般的です。
また、1つのポジションに同じ会社から複数の派遣社員を紹介してはいけない「1社1名人選」の原則があります。
つまり、複数の候補者の中から、より自社に適した人を選んで来てもらいたいと考えた場合、人事担当者は必然的に複数の派遣会社に発注する必要があるのです。
また、よい(その職場に適した)派遣社員と出会えるか否かは、これからお話しするポイントの他に、その時の労働市場の状況(稼働できる派遣社員がどれくらいいるか)や、その派遣会社内で優秀な派遣社員の登録や就業時期といったタイミングによっても左右されるものです。
つまり、「出会いのタイミング」があるということ。
従って、人事担当者が複数の派遣会社と付き合うということは、この業務をする上での前提となります。
その時点でその職場に最適な人を探して、職場に対するサービスを向上させたいという純粋に職務を全うしようという気持ちがなく、「とりあえず仲のいい派遣会社に投げておけばいいや」という怠慢な人事担当者は別ですが・・・。
さて、そんな前提を踏まえた上で、いよいよ本題です。
人によって考え方はあると思いますが、私は前々回のブログでこんなことを書きました。
2.人材派遣会社の選び方:人事担当者編
(1)依頼から人選までのスピードがあること
(2)営業担当が人選に関与すること
(3)人事部門、職場(派遣社員)、派遣会社の連携を密にとれること
今回は、このことについて解説をしていきます。
まず、(1)依頼から人選までのスピードがあること
これは読んだそのままです。
職場からの依頼は急なことが多いものです。
人事担当者でなく、派遣社員については職場で担当している場合は、日常業務に追われながらの業務となりますから、今稼働しているスタッフの交代要員を探す場合なども同様に「急に」人が必要になります。
ということで、人選速度のある会社がいいということになります。
次に、(2)営業担当が人選に関与すること
これは、どういうことか。
派遣会社によっては、営業担当とは別に人選のための組織があります。
この場合、営業担当が、人事担当者から聞いた人選要件(OAスキルや職務経験、その職場に合う性格など)を人選部隊に伝えることになるのですが、ここが問題です。
大手であればあるほど、営業 ⇒ (人選部隊) ⇒ その中で複数の担当者 というように所謂「また聞き」状態になってしまいます。
その結果、顧客から言われた人選要件に対して、
「確かにエクセルはお願いしたスキルあるけど、忙しくて活気がある営業部門に、なんであんな大人しい子を連れてくるんだよ!」
というようなことになるケースがあります。
この「また聞き」状態による人選のミスマッチを防ぐ意味でも、営業担当が何らかの形で人選に関与することが大切になります。
具体的には、人選部隊が人選した派遣社員について、営業担当が紹介に値するか最終ジャッジをするといった具合です。
このことを人事担当として派遣会社に強く要請しておくと、就業開始までの業務が効率的になり、人事担当、派遣会社、派遣スタッフの3者にとってもWINとなります。
また、決定までもムダな時間がかからずに済みます。
最後に、(3)人事部門、職場(派遣社員)、派遣会社の連携を密にとれること
これは、派遣会社による部分(フォロースタッフとフォロー体制)と営業担当の意識による部分(密な連携)に分かれます。
<派遣会社による部分>
就業を開始した派遣社員に対して、いかに適切なフォローができる派遣会社であるかが大切です。
就業開始当日、1週間後、2週間後、そして1ヶ月に1度は営業あるいは、フォロースタッフによるヒアリングを行うといった定期的なフォローにより、業務上あるいは職場の人間関係などの問題があった場合、早期に発見、対処することができます。
<営業担当の意識による部分>
上記のようなフォローの中で、派遣社員が抱えている何らかの問題があった場合、ごく稀に営業によっては、人事部門に連絡をせずに職場の指揮命令者との間で問題を解決しようとする人がいます。
職場にとってみれば、人事部門に伝えて変に問題視されるよりは、自分たちでうまく事態を収拾させようという心理が働くのでしょう。
しかし、こういった場合、得てして問題が大きくなってしまうことが多いものです。
このような対応をする営業担当は、すぐに変えてもらう、もしくはその会社とは取引をしないほうが自社の職場をよくするためには賢明です。
たとえ、小さな問題あっても、人事部門に情報を入れること。
また逆に、業務内容の変更などが生じた場合などは人事担当から、派遣会社の営業に一言伝えておくといったことも大切です。
常日頃から、派遣社員―派遣会社―人事部門の3つの連携を密にとることが、職場環境の改善や派遣社員の安定就業の観点から大切です。
人事担当者は、大手というだけではなく、このような視点でいくつかの派遣会社を選んでみて下さい。
Webによる派遣社員の勤怠管理システムが大手の派遣会社は持っていますから、契約しておくといいでしょう。
勤怠把握が楽になる、請求額を早めに経理に連絡できるといった利点だけでなく、一度に複数社に依頼をかけることができるわけです。
というわけで、派遣会社との付き合い方について全3回でお伝えしました。
次回は、人事担当必見!派遣社員の依頼・選定のポイントについてお話したいと思います。
次回で派遣シリーズはいったん区切って、そろそろ書評や最近行った講演会についてなど書きたいな・・と思ってます。
新年度で何かと忙しいと思いますが、体調に気をつけながら頑張りましょう

ではまた
