呼吸する胸の膨らみを感じ、願い続けた五分間。
どんなに辛いことがあっても苦しいことがあっても私「息をしている」覆ったパックの隙間から細い吐息に混ざり吐き出される。
うっすらと目を開けてみる。ベッドの上の写真立てが見える。幸せだった、私。どう思う、今の私。
大丈夫。
ボロボロよ、今。
大丈夫。
30過ぎてあなたの隣で微笑んでる男に振られたのよ。
大丈夫。
いつから狂ったの。私達。わからない、これから。どうするかも。どうすればいいかも。
大丈夫。息をしていけばいいのよ。ずっと。今と同じように。それだけで、いいのよ。
と、――――――――――ジリリリリィ
目覚まし時計が音をたてた。いつも起きている時刻が時を流れさせる。
いくしかないか。
使い終わったパックをゴミ箱に入れ、化粧をし、髪をまとめ、スーツに着替え部屋を出ようとする。
ふと、幸せだった、私。を見た。
いってきます。優しく唇を動かして部屋を出た。