家に着く頃にはズボンに大きな地図描かれていた。


サエコは庭先にある犬小屋で柴犬をつなぐ。と、犬がブルブルと絡みついた雨を解こうともがいた。犬に絡みついた雨はサエコに絡む。


やってくれたわね。目を細くし犬に一瞥したが、雨のおかげでいつもより一回り小さくなった犬の体をまじまじと見ると、私の方がまだ、ましか。と、ご飯カゴに水を入れ家の扉を開けた。


家に入ると、描かれたズボンと絡んだシャツを脱衣カゴに入れ着替えを済まし、少し広めのリビングにあるテレビのリモコンを押した。


いつもならまだ散歩が続いている時間なのでワイドショーも中盤だ。


有名な芸能人カップルが破局したとの内容が流れている。


あまり惹かれないな。などと思いながら、ワイドショーを横目に見み、冷蔵庫から今朝作りおきした食事を取り出しレンジにかける。


旦那と息子に作った余り物だが食が細いサエコにとっては、これで十分だ。


程よく温かくなると正式に食事に取りかかる。


ワイドショーは変わらず惹かれないニュースを伝えている。



食べ始めてまもなく、電話のコール音が鳴り響いた。

時計を見ながら、珍しいわね。だれかしら?頬ばっただし巻き卵を慌てて喉に流し込み、リビングの端にある受話器に向かった。