劇場版アイマスのあの名シーン①:でも、「私」は天海春香だから。 | どんぐり、ころころ。

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こんばんは。


劇場版アイマスの8週連続観賞特典も終了し、上映終了を宣言する劇場もちらほら出始めましたね。

今日現在で数えたら34回観てました。

劇場版なのは2ndA’sの時は43回観たので、異常ではない・・・デスヨ?(苦笑)


そして、ただ漠然と観ていたわけではなくて。

一つは聖地記事 の検証、もう一つの目的が名台詞の収集。


映画館での録音録画はカメラ人間のあの人が言うように禁止なので、

小さなメモ帳を持ち込んでスクリーンの明かりを頼りに少しずつスクリプトを重ねました。

30回以上も延々と映画館に通い続ける事が出来るのはこのためです。


公開から2ヶ月、観賞特典の制作費も予算の遥か向こう側へ逝ってしまわれた今、

もうネタバレをどうこうってこともないと思うので、その成果を形にしたいと思いました。


名シーンの台詞とそれについてどんくんのアイマス愛を書き連ねる新シリーズ。


名付けて、『劇場版アイマスのあの名シーン』。


START!!



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後ろの席までちゃあんと見えてるからねぇー!



・・・うわぁー、広いなぁー。



私ね、

いつも一番後ろのお客さんまで声届けようって思ってるの。

ソロでも全員のライブでも全部。


それで、

その度にね、ステージって広いなぁーって思うんだ。


でも、

同時に私一人じゃない、って思うの。


・・・・・・・・・。



えっと・・・

上手く言えないんだけど・・・。


あのね、

私の今いる場所は、今までの全部で出来てるんだってことなの。




伊織、真、雪歩、やよい、響ちゃん、貴音さん、あずささん、

亜美、真美、美希、千早ちゃん、律子さん、プロデューサーさん、小鳥さん、高木社長。


他にもたくさんの人と出会って、

私はアイドルとして今ここに立ててるんだと思う。


誰か一人でも欠けてしまったら、たどり着けなかったな、って・・・。


出会えて、今一緒にいる、って事は、

私にとってそれくらい大事なことなの。




奈緒ちゃん、美奈子ちゃん、星梨香ちゃん、杏奈ちゃん、百合子ちゃん、志保ちゃん。


ね?


可奈ちゃんも同じだよ!



私たちは、今ここにいて、

それぞれ目標も考え方も違ってて、

それでもこのライブのためにみんな集まったの。


それが、「今」なんだよ。


誰か一人でも欠けちゃったら、次のステージへは行けない。



もしかしたら、もっといい方法があるのかもだけど。


でも・・・、「私」は天海春香だから。


私は今、このメンバーのリーダーだけど、

その前にやっぱり「私」だから、

全員で走り抜きたい!


「今」の全部でこのライブを成功させたいの!




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やはり、最初に挙げるなら春香さんのこのセリフにしようとずっと思っていました。


「アイドルやめます。」という可奈の本当の気持ちを確かめるために全員で探し回った後、

橋の上で「本当はやめたくない。」という本音を確かめた春香さん。

そして、ステージを組み上げている観客のいないアリーナで、

リーダーとしてではなく、天海春香として全員に語りかけるあの長台詞です。


やっぱり、劇場版アイマスの真骨頂はこの春香のセリフですよね。




もうどなたか書いていると思いますが、この長台詞はアニマス(TV版アイマス)の最終回第25話と密接に繋がっていました。


23話で春香を庇って奈落の底に転落し大怪我を負ったプロデューサー。

25話のNYライブ当日も退院は叶わなかったのですが、

密かに抜け出してライブ会場に現れます。


そのときのプロデューサーの台詞。


「みんな、今日のこのライブがどれほど多くに人に支えられているかは、もう分かっていると思う。

今日はその人達の想いに応えて、精一杯自分たちの力を出し切ろう!


春香、美希、真、雪歩、亜美、真美、伊織、やよい、響、貴音、あずささんがいて千早がいる。

それから、律子。


あとは、社長と音無さんも、いつも側で俺たちを支えてくれている。


誰か一人でも欠けたら駄目で、

この全員で765プロなんだと思う。


団結した765プロは、きっと無敵だ!


一緒に最高のステージを作り上げよう!」




春香は可奈と電話で話した後に「今を大切に・・・。」と思いを固めますが、

合宿最終日のプロデューサとの会話だけでなく、

このNYライブでの言葉も過ぎったのだと思います。


23話で元々みんなと合同練習できない事で不安定だった春香の心は、

プロデューサーが自分を庇って大怪我を負った事で、完全に壊れてしまいました。


しかし、24話で春香の「一緒にいたい。」という気持ちに気付いたメンバーに救われて、復活を遂げます。


そして、25話で春香は一度見失いかけていた自分がアイドルでいる理由を確信しました。


「あのね、美希。


前にアイドルって何だろうね?って話したことあったよね?


あの時千早ちゃんと美希はちゃんと答えを持ってたのに、私だけ何だかハッキリしなくて・・・。


でも、今は自信を持ってこうだって言えるよ!


私、やっぱりみんなと同じステージに立つ時が一番楽しい!!


ファンのみんながいて、765プロのみんながいる。

私はこの瞬間が一番アイドルなんだ、って思うんだ!」




そういう意味では春香は原点回帰なんですね。


リーダーに抜擢されて、リーダーとして役目を果たそうと懸命になって。

その中で、やっぱりまた見失いかけていたのではないでしょうか?


千早が夜のカフェでリーダーとしての役割に悩む春香に言った、

「春香らしい答え」、「春香の中で一番確かなもの」。


恐らく千早はNYライブの時の春香の出した答えを指しているのだと思います。

24話で思い悩む春香を救った最初のきっかけを踏み出したのも千早でした。

何より20話でその答えに救われたのが他ならぬ千早自身だったのですから。


その25話の楽屋での美希とのやり取りを外で聞いていた千早だからこそ、

もう一度思い出して欲しいという気持ちは強かったのかもしれませんね。


25話でのその時の話し相手の美希も、「実に春香らしいの。」と評しています。


それを踏まえると、劇場版の

「春香は春香の出来ることを頑張ってなの。」や「だから春香は美希のライバルなのかも・・・。」は、

また違う聞こえ方がするような気がします。




『LIVEのステージに立つ時は、みんないっしょに。』


それが、「アイドル 天海春香」のアイドルである理由。


NYライブでも、アリーナライブでも、それは変わらない。

新しい仲間が増えても、その中で目標や考え方が違っても、それは変わらない。


もちろん、リーダーになっても。




25話のライブシーンでも、春香は

「後ろの席までちゃあんと見えてるからねぇー!」とファンに呼びかけます。


だから、アリーナライブでも呼びかけるんでしょうね、たぶん。


どんなに会場が大きくなっても、

自分自身や周りのみんなが変わっていったとしても、

その時の「今」の全部で全力全開。


うん、確かに「実に春香らしい」。




アニマス25話でのプロデューサーの言葉っていうのは、

あの時の時点での「今」を総括したもの。


そして、劇場版で春香が全員に語りかけた「今」は、

アリーナライブ直前の「今」だけではなく、

『この先』の「今」も見通した、更に一歩踏み込んだものになっているんですね。


そこが、春香の成長の伸びしろ。


NYライブの時苦しんだ末に見つけた答え、

プロデューサーやメンバーから教えてもらったこと。


その全部から紡いだ言葉があの長台詞なのだと思います。




25話の最後に社長とプロデューサーがこんなやり取りをします。


社長

「目標に近づいたかな・・・?」


プロデューサー

「え・・・?」


社長

「彼女たちこそ、私が事務所を作ってまで追い求めたアイドルの完成形なのかもしれない。

君が、レールを敷いてくれたんだよ。」


プロデューサー

「いえ。俺もみんなもまだまだこれからです。」


社長

「そうか・・・、そうだな。」


そして、新曲として発表された『いつまでも、どこまでも』でアニマスは大団円を迎えます。


そして、劇場版で765ガールズは確かに成長の証を見せてくれました。


劇場版の春香が空っぽのアリーナで成長した「天海春香として」全員に語りかけた「今」、

そのBGMもまた、同じ『いつまでも、どこまでも』でした。


「それが私たちでしょ?」という伊織の言葉と共に一層の団結力を再確認した765ガールズ。


劇場版は、そんな「でも、まだ完成形ではない」というエンディングになっています。




こういう所もTV版と劇場版は繋がってるのかなぁーと思うと、

35回目を観に行きたくなりますねー。


ちなみに前売券はあと2枚あるので、36回目まで行けます(笑)