ある方が入院したことを一昨日聞いた。
私と主人が結婚する際、主人側の身内にも関わらず唯一歓迎してくれたおっちゃん。
私はおっちゃんのことを何も知らない。
私と出会ってからのおっちゃんしか知らない。
お義父さんやパパやお義兄さんからおっちゃんの話を聞いている限りでは「とんでもない人物」ということだったが、私自身はお義父さん&お義兄さんたちを「とんでもない人たち」と認識しているので、話半分だった。
ただ内容が内容だったので、変な先入観があったことは否めない。
そんなおっちゃんは癌だった。
胃と膵臓に癌があり、リンパにも転移している。
つまり余命が2~3ヶ月ということ。
私はバツイチということもあって、パパとの結婚式をする気は全く無かった。
ただ、私のおとんが
「○○(旦那)は初婚やないか。
こういうことは形として何でもええからやっとけ。」
と言い出した。
しかも私のお腹の中には赤ちゃんがいた。
「子供に将来、結婚式したことを見せてやれ。」
そっかー。
それもそうだなと思ったので、することにした。
段取りはおとんがした。
マメさは世界一。
こういうのはおとんに任せておけば間違いない。
結婚式というよりは、お食事会。
その席に、おっちゃんを読んだ。
(ちなみにお義父さんは反対していたので欠席)
お義父さんとあまりに仲が悪いので、パパたちも疎遠になっていて、会ったのは久しぶりだったらしい。
そんな背景を知らない私は、パパたちの親族たちでは珍しいノリのいいおっちゃんを好きになった。
お祝儀袋にはなんと
10万も入っていた。
おっちゃんには子供がいない。
奥さんと血液の相性が悪くて赤ちゃんを作ることが出来ないらしい。
それもあって、まるで私を実の娘の如く可愛がってくれた。
それ以来、毎年必ず年賀状を出した。
おっちゃんはいつも、私の出す年賀状に反応してくれて、連絡をくれた。
そんなおっちゃんの命がもうじき終わるかもしれない。
日曜日にお見舞いに行ってきた。
おっちゃんは、告知されていないから
2週間ぐらいで退院するつもりでいた。
私の子供たちを見て、おっちゃんが言った。
「毎年毎年、写真つきの年賀状楽しみでなぁ。
来年はどんな写真の年賀状やろかって楽しみやねん。」
私は笑顔を作った。
生まれて初めて
「来年」という言葉に胸が締め付けられた。
毎年、年賀状なんて面倒臭えなぁと思いながら書いていたけど、もう二度と面倒臭いなどと思わないと心に誓った。
来年が来るかどうかは、私たちだって実はわからないのだけど。
それでも心の中で誓った。
7歳の長女の抜けた前歯を見て
「次会う時は生えてるかなぁ」と娘の手を握り髪を撫でていた。
おっちゃんには多分今日告知するらしいと聞いた。
おっちゃん、生ききってください。
痛み止めをたくさんしてください。
おっちゃんは生ききって欲しい。
最後に逃げたあの人が浮かぶ。
あの人が嫌うおっちゃんは、きっと生ききってくれる。
あの人のようにはならない。
人が生まれ生きて死んでいくことをまた目のあたりにするのが怖い。
おっちゃんにたくさん会いに行こうと思う。