多嚢胞性卵巣症候群を治療すべく、私は漢方薬を服用している(完治後の現在も服用中)。
2週間に一度のペースで中国人のおじいちゃん先生に診てもらっている。


妊娠の疑いがある時点で妊娠線を触ってみて、

「右の脈が強いから女の子の可能性が高いね」

と言われて実際どちらになるのか非常に楽しみにしていた。

術後初めて院を訪れる際、非常に緊張した。
家族以外の人に今回の件を話すのは初めてだったからだ。

「どうですか?その後は」

と訊かれ

「先週人工死産しました」

と答えた途端、先生の顔が曇りすぐに脈を測るために私の両手を取った。

脈で診察している間、今回の件の原因は自らの葉酸摂取不足だと話したが、

「まだ子宮内の環境が完全に整ってなかったんじゃないかな」

「まぁそうくよくよしなさんな」

「妊娠できることが分かって、楽しみが先延ばしになっただけだよ」

と明るく答えてくれた。

不妊などの患者さんを多く診てる先生だから、こういう言葉をかけてくれるのだろう。

とにかく今は術後の体調管理をしっかり行い、妊娠の準備がちゃんと整えば、また妊娠できますよ、とのアドバイスを貰った。

子宮辺りを押されて診察すると痛い。
これは瘀血の証拠。血の巡りが悪くなっているので、まずは巡りを良くすること。

この日は、

起床後に

桂枝茯苓丸


就寝前に

・ 
 桂枝茯苓加大黄丸

・ 
霊鹿参


を処方して貰った。


診察が終わり薬剤師さんに処方書を手渡すと、

「寒いし辛いでしょうからこのお茶飲んでね」

と何も知らない薬剤師さんはお茶を勧めながらいつものように声を掛けてくれた。

「実は人工死産しました」

と告げると目に涙を浮かべて

「ごめんなさい。辛いのに話してくれてありがとうね」

実はこの薬剤師さん、私の母ぐらいの世代でいつも母のように気遣ってくれて診療が終わると雑談で花を咲かせていた。

「でも同じような辛い経験をされた方は沢山いらっしゃっても、みんな元気な赤ちゃんを産んでるから次は大丈夫よ」

と励ましてくれた。

「でも焦っちゃダメよ。漢方医からするとちゃんと体が戻り体質改善して次の妊娠の準備が整ってからで遅くないからね」

「ちゃんと自分の体と話しをして、実年齢ではなく妊娠できる体年齢で妊娠出来るからね」

とさらに勇気付られる言葉をもらった。


帰路の足取りは少し軽くなり、再び漢方治療に専念していこうと思った。