現在のアメリカの教育について。私が知っていることを書いてみる。。私の住んでいるワシントン州に限った情報だから、他に州とはちょっと異なるかも知れない。

 

公立学校のみの情報だけど、学業がアドバンスな生徒は別のクラス(ただこのクラスは全ての学校でオファーされてるわけではない) で学んだり、1校だけだけどアドバンスキッズだけを集めた小学校もある。それは今も続いているけど、同時に Hybrid Model というのを今年度から始めたらしく、それは普通のクラスに行きながらアドバンスの内容をするらしい。。特に家から近い学校がアドバンスクラスをオファーしていない場合は便利。ただこれも賛否両論で、先生がアドバンスキッズだけに彼ら用の宿題を課したりビデオのリンクを送ったりするらしいけど、あまり効果がなくアドバンスキッズが授業中退屈するだけだとの意見も。。

 

アドバンスクラスへの批判は前からあって、白人、アジア人の比率が多いから不公平だとか色々言われていた。その解決策の一つとして、前は任意(親がアプライするよね)だったアドバンス査定テストを今は全員 (多分小1で受ける) にするみたい。アドバンスクラスに子供を入れるための塾もあるとか聞いたことがある。教育熱心な親はどこにでもいるよね。

 

家のキッズの頃(10年ちょっと前)はテストはもちろん任意で、アドバンスコースに入りたい生徒は中学に入る前に (小学校低学年までに受ける子が多い。その方が受かりやすいという噂。) 査定テストを受けていた。規定のレベル以上の結果が出ると、数学・サイエンス・英語 (国語) を二学年までスキップできる。アメリカは日本よりも数学や国語が出来る子と出来ない子の差が激しい。分かってる生徒は先にやってもらっていいよ、という方式で、個人的には悪い制度ではないと思う。だから、生徒によっては高校の4年生、早い子は3年生から近所のコミュニティカレッジでクラスを取ることが出来る。


あと驚いたのは、担任と同じクラスという概念が中学からほとんどなくなったこと。大学みたいに第二言語も自由に選ぶし、選択クラスもある。学校以外のクラブスポーツなどをしていると書類を提出すれば体育も取らなくてもよい。各クラスごとの生徒が違うから、クラス対抗バレー大会などはありえない。クラスがないので。。

 

ちなみに公立の高校は無料 (私立はめちゃ高い)。これはアメリカでも幾つかの州 (ワシントン州込) しかやっていないけど、公立の高校生が行く場合、コミカレ (もちろん公立) の授業料も無料。だから、どんどん高校中にコミカレで大学レベルのクラスを取ると、大学に行った時はそれらをスキップ出来るから、早く卒業することが可能 = お金のセーブになる。シニア (高4) になると、コミカレのクラスが多く、自分の高校には全然行かない生徒もいる。高校の友達に会えなくなるからそれもちょっと寂しい気もするけど。

 

もともとコミカレは4年生大学よりも随分安いから、高校卒業後、まずコミカレに行ってから4年生大学に編入する生徒もたくさんいる。州立大学は2年生大学からの編入生を取る枠みたいなのがあって、学科によっては意外と入り易いと聞いた。


ただ、、有名な大学に編入するのはすごく難しいらしく、やっぱりそういう大学を狙っている子はコミカレには行かない。

 

願書にエッセイを必要とする学校も多く、これかなり大事らしい。College counseling の会社にかなりの額を出して、学校選び・願書作成のアドバイスやエッセイをコーチをしてもらう子もけっこういる。(幾らかはよく知らないけど高いらしい??)

 

長女は地元の大学2年生で、コンピュータサイエンスと音楽器楽科のダブルメジャーしている。学位を二つ同時に取るのも日本ではあまりないように思う。もちろん4年では終わらないけど、長女は高校4年生の時にカレッジクラスを取ったから5年弱で終わるはず、と言っている。

 

長女は第一希望だった近所の大学に受かって本当に良かった。1年目は校内の寮に入り、多くはないけど友達が出来た。音楽科友達もいる。忙しそうだけど楽しそうにやっている。幸せそうでなにより。