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La Sarthe, my back pages-001  出張中のスナップ写真を整理した中から何点か。上は、スタンステッドでの夜明け。未明起きで、これから空港に向かうホテル(どちらかといえば民宿かな。B&Bとも少し違っていた)の駐車場にて。ある人とブログ上で「徹夜明けの朝日はまっぴらご免」と話したことがあるが、早起きして見る朝日は、1日の始まりとなる生命感を感じさせてくれ、徹夜明けとはまったく違ったものとして見える。でも、本当に好きなのは朝日より春先の夕暮。少し寒さのゆるんだしみじみとした柔らかさが好きだ。


 今回、足として借りたレンタカーはプジョー207SW。AVISのカウンターで日産ノートかアルファ147かこの207と選択を迫られた。カメラマンもいたし、207SWのディーゼルをチョイス。かつて父親がディーゼル乗用車に乗っていたので、ディーゼルに関する拒否反応はなかった。むしろ、フレキシブルな低中速トルク性はガソリン機関にはない優れた特性として、個人的に好きな部分である。


 一応プロなんで、インプレッションを書いておきます。もともとプジョーは、205の時代あたりから、他のフランス車とは異なる乗り味、ハンドリングを明確にすることで、独自のポジション作りを目指していたメーカーだ。方向性で言えば、最先端指向、あるいはドイツ車指向と言い替えてもよいだろう。207SWのハンドリングも、プジョー風というより現代車のハンドリングといったほうが当たっているだろう。サスペンション、タイヤを始めとするシャシーテクノロジーが進化すると(というより、未解明の領域が少なくなってきたと言うべきか)、メーカー間格差がなくなってくる。エアロダイナミクス、衝突安全の2視点からデザインされたいまのクルマが、どれも似たりよったりのスタイリングであるのと事情は同じだ。


 このSWのボディパッケージングを、ワゴンと捉えるか5ドアハッチバックと捉えるか。実質、5ドアHBとなる207SWだが、ラゲッジスペースの使い勝手はいい。リモワの大型スーツケースとバルマスの中型ケースがスッポリ収まり、さらにカメラバッグと中型のドラムバッグが入る。ただ、2BOXのVWゴルフⅤが異様に物が入ったので、見た目のボディ形状を考えると、それほど感激はなかった。日本車、とくにミニバン系が意外と効率よく入らないので、こうしたパッケージングのうまさを見せつけられると唸らされてしまう。


 どうなんだろう。クルマという視点で現代の自動車を眺めると、明らかに魅力は半減しているように思う。生活の道具として、トランスポーターとして効率よく機能すれば、それで十分。クルマに趣味性を求めるなら、少し前の時代に遡らないといけないのだろうか。気に入ったクルマを手をかけながら乗る。趣味としての自動車が、ある特定少数の人たちの間で市民権を得て生き残っていく姿がはっきりと見えてきた。老婆心ながら、皆さん、乗っておきたいクルマがあるなら、いまのうちだと思いますよ。乗ることが楽しくなるクルマ、いいですよ~。




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 察しのよい方ならもうお気づきかと。今回の渡英は、グループAツーリングカーの撮影取材が目的。ジャガーXJS、ボルボ240TCに続く最後の車両は個人所有のローバー・ヴィテス。大きなお屋敷にお住まいの不動産鑑定士が現オーナー。取材の申し出を快く了承してくれた。ありがたい、いつもこうした厚意に支えられている。いくら感謝してもしきれない。


 上の写真はリビングで、1986年のETC戦をDVDで鑑賞中。画面はヴィテスがボルボを従えトップを快走中のところ。その、まさに24年前の主役が、リビング越しのガレージの中にいる。シャシーナンバー020号車。


 実車を目の前に置きながら、当時の映像を眺めるのは、この手の愛好家にとって最高に贅沢な楽しみ方だ。うらやましく思う人も多いはず。ここイギリスでこうしたことができるのは、歴史的特権階級、あるいは社会的成功者ということになるだろうか。このオーナー、他に996GT3Rを持ち、普段の足にはBMW5シリーズを使う。そして美人の奥方はミニを軽快に乗りこなす。典型的なビジネスエグゼグティブということになりそうだ。


 いや~、とりあえず終わったぞ。ボルボは苦戦したが、カメラマンの手腕で後処理に期待。予備日の月曜は完全フリーに。懸案のナビ、TomTomを買いに近所のショッピングモールまで。170ポンドで英+西ヨーロッパ42カ国カバー版を手に入れた。いやいや、男の子というものは、いくつになってもこういうオモチャが好きなんです。ホテルに戻り、原稿2本を書き上げメールで納品。そして、風邪ひいた。グ・ス・ン……。


 ちょっと悔しかったのは、ハロッズの紅茶。ヒースロー内で店は見つけたが、アップルティーのティーバッグ版だけがない。倉庫まで探してもらったがなし。やむなくリーフティータイプを買う。ほんとはこっちのほうが美味しいんだけどね。いつもは寝て過ごす帰路。今回は久しぶりに映画を観た。ジェニファー・アニストン主演。アンジェリーナ・ジョリーよりはるかにいい女だと思うんですが、ブラピさんは違ったんですね。 



La Sarthe, my back pages-002 西ヨーロッパで入国に関して最も神経質になっている国は、おそらくイギリスだろう。テロの直撃を被っているだけに、当然といえばそれまでだが、入国審査で不愉快な思いをするのもご免である。


 ゴーテンバーグからスタンステッドへの戻り便。結局、最安チケットを選んだことで、始発便、最終便の組み合わせとなった。想像どおり、イミグレーションは出国に甘く、入国に厳しいという態度。ノンEU/UKのパスポートコントロールの列に並び、4人いる審査官を観察しながら、カメラマンと勝手な憶測で物を言い合っていた。


 4人いたのだが、そのうちの1人が中近東系の顔立ち。見るとけっこう陰湿そうにやっている。他人をとやかく言うより、自分がいちばん怪しいんじゃないの? なんて軽口を叩いていたら、なんとその窓口が回ってきた。変な東洋人が日帰りでスウェーデン往復。こりゃ突っ込まれるな、と頭の中で想定問答を展開。


 やっぱり来た。「どこから?」「スウェーデン」「その前は?」「イギリス」「いつ?」「今日」「今日? なんのために?」「仕事」「仕事はなに?」「モータージャーナリスト」、……。


 ね、おかしいでしょ。まともに答えると、どんどん怪しく思われていく。日本のパスポートを持っているヤツが、なぜイギリスから日帰りでスウェーデンに行かなきゃならんのか? という疑問に集約されるわけです。が、答えるヤツの言い分が、いちいち辻褄が合っているだけに、ここぞとばかりの関所の御奉行様としてはおもしろくない。


 最後の落としどころ? 日本のエージェンシーに貰った旧タイプの入国カードだった。「今は使ってないんだ!」と不機嫌そうに、しかしながら、入国許可のスタンプを押す審査官。職務に忠実なことはよく分かるが、権力をカサにきて、という印象は否めないし、こんなやり方で不審人物が分かるんだろうか?


 まあまあ、三重苦となったスタンステッドからヒースローに移動。ネット環境が復活したのは嬉しかったが、原稿催促の指名手配がかかっていた。これはこれでマズイ。入国審査で書いた原稿を消されたことにするのはどうだろう?  



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 取材時間が押すと、どうしても食事は後回しになりがち。まして、天候が不安定な場合の屋外ロケだと、とにかく撮影を済ませてしまいたい、という意識が強く働く。本日もこの例外ではなく、典型的なブリティッシュウェザーの強烈なヤツを一発見舞われた。


 2時間のうちに、晴れ、曇り、雨、雪と1サイクルを食らう。気が付けば、また晴れに戻っていた、という具合。冬のイギリスで晴れ? そりゃなんかの間違いだ、とカメラマンとどうでもいいジョークをとばし合って空腹と寒さを我慢する始末。もっとも、取材先の甚大な協力のおかげで、撮影作業はきわめて順調。10時ぐらいから始めてランチタイム中には無事終了。


 で、行った先がパブ。イギリスとくればパブだ。半端なレストランよりうまい物を食わせてくれる。というわけで、選んだメニューがフィッシュ&チップス。おいおい、そりゃないだろう、と思わないで欲しい。ま、フィッシュ&チップスと言えば、いわゆる屋台かファーストフード店が通り相場。今までも、そうしたところでしか食べたことはなかった。それが、パブのメニューに上がっていると、なぜか食べたくなってくるからおもしろいもんだ。


 プライスは6.95ポンド。モーターウェイのSAと大差ない。どこでも、高速のメシは高い! で、身がデカイ。お~、特大だ、これは。ポテトはさほど多くない。見たところ、フランス人のほうがポテト好きのような気がする。フランスだとフリッツとなるが、ビッフェ形式のセルフサービス店で、3度おかわりをしているヤツを見たことがある。


 さてさて、肝心の味は、実にシンプルでアッサリ系。白身魚を揚げただけだから、そんなにきつくないのはご想像のとおり。くたびれた油で揚げたものは胃にきびしいが、今回食したものは大正解。日本でいうと、サーキット・メインスタンド裏の焼そば感覚。空きっ腹にこたえる調理の香りがなんともいえない。


 ところで、なんの撮影か気になった人もいることかと。ちょっとだけ、お見せしましょう。ジャガーXJSグループA仕様。いわゆるTWRジャガー。ドライバーはトム・ウォーキンショーとウイン・パーシー組。ウイン・パーシーといえば、1987年のル・マンで、ポルシェ962(シャシーナンバー006)の17号車に逆襲された、シルクカットジャガーXJR-8最後の生き残り、そしてユーノディエールでリアカウルを飛ばして脱落した時のドライバー。トム・ウォーキンショーは、言うに及ばず天下の商売人。


 この後、ゴーテンバーグ行きのため、ロンドン・スタンステッド空港界隈のホテルに移動。格安航空、ライアンエアをチョイスした結果、ヒースローでもなく、ガトウィックでもなく、スタンステッドとなった次第。そしてこれがケチのつき始めで、ホテルにインターネット環境がなく、シャワーのお湯が出ず、ベッド枕元の読書灯が切れているという具合。


 実はこのブログ、ロンドン戻りの便待ちで、ゴーテンバーグ・シティエアポートの閉店後レストラン(と言ってもコールドミールの販売あるのみ。レストランとは名ばかり)でAC電源とWi-Fiを見つけて書き始めた次第。ほぼ36時間ぶりにネットアクセス。壁際のパネルヒーターが唯一の友だちです。サ・ム・イ……。






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 やっぱりきた、強烈時差。目覚めて午前3時。寝るに寝付けず、シャキっと覚醒しているワケでもない。最低~。ならば、やり残しの原稿でも片付けるかと思いつつ、ブログ巡り。なんと、朝一(未明一?)から、カクッとパワーの抜けるうらやましい方がお一人さま。take it easy ですね、世の中はすべからく。そんなわけで、起き抜けのボケた頭で原稿書きでもなかろうと、ボケッとブログ更新など。


 海外取材はそんなに多くないが、それでもキャリアはLHと決めている。使い勝手のよさと安定度、いってみれば信頼性からだ。折しも、国内某社の存続が問われる時期。ユーザーに顔を向けるか、向けないかで企業の命運が左右される好例だ。辛辣な言い方をするが、国内には企業努力で成長を果たしたもう1社がある。形骸化した巨大組織を残そうとすることの意味が分からない。


 あれっ? こんなことを書くつもりでは……。そうそう、CAです。取れれば、シートはいつも56番と決めている。LHの747-400だと最後列。基本、両サイドが3列シートとなる747系では、54~56までの2列並びは価値がある。フランクフルト便丸分かりだが、ちなみにミュンヘン便のエアバス340系だと最後列は58番。両サイドは2列だから747より出入りの自由度が高い。今回は、珍しく2人行となったため、56番のシートは価値があった。(常時ビジネスクラス以上の方にはまったく関係ない話となりますが)


 で、この56番、背後がCAシートという特典付き。今回は日本人でLH2年目のお姉さまがご着席。明るい方で、フランクフルト在住。シュバイツァーストラッセにあるアドルフ・ワグナーのアップルワインの話になった。この店、かなり有名だから、観光ガイドにも出ているはず。アップルワイン、ソーセージとジャガイモ、ザワークラウトの組み合わせによる超定番コースはつとに有名。


 このアップルワイン、1杯目は美味しくないが、2杯目から酔いで味が分からなくなりなんでも同じになるという酒呑み説と、2杯目から深淵なよさが分かってくるというオタク説とに分かれた。もっとも、1杯目がまずいという点では意見が一致。フランクフルトに降り立つ機会があったら、話のタネにぜひ1度どうぞ。


 

 あ、眠くなってきた。寝ようかな。明日、あさっても時差ボケが続くようだったら、また未明ブログ、お付き合いください。(写真、なんか見つくろってあとからアップしま~す)


ps- お約束の写真しかありませんでした。フライト時間から判断すると、ウラル上空あたりかな? シベリア上空からの眺めは真っ白でした。