先日、とある特許案件で拒絶理由通知書が届きました。


説明のためにデフォルメした状態ですが、特許請求の範囲は、以下のようになっています。

 請求項1:構造Aをなしている装置X。
 請求項2:機能Mを有する請求項1に記載の装置X。

拒絶理由通知書では、請求項1は引用文献1から新規性なし、請求項2は引用文献1~2から進歩性なしと指摘されています。


確認すると、確かに、引用文献1には、構造Aをなしている装置Xの図が記載されており、引用文献2には機能Mを有する装置Xが記載されていました。

私はすぐに「こりゃ厳しい」と判断し、「諦める方向で検討して欲しい」というコメントを付して、お客さまに報告しました。

お客さまは、私のコメントを読んで早々に「諦める」ことで納得して頂いたようなのですが、「...が、とりあえず応答期限ギリギリまでペンディングしておいてください。」という指示が届きました。


指示どおりペンディングしていたのですが、結局なにも進展がないまま応答期限まで1週間くらいになったことから、「諦める」ことの最終決断を促すために、お客さまに連絡を取ることにしました。

ただ、その前にもう1回確認の意味で引用文献を読んでみようと思いたって、実際に読んでみると...

引用文献1に記載された装置Xでは、機能Mとバッティングするとも言えそうな機能P(要するに機能Mを付加すると機能Pが発揮されなくなる)が必須構成になっているではないですか!


慌てて、お客さまには「請求項2の範囲に限定した上で進歩性欠如の認定に対して反論する」ことを提案し、結局、その方針で応答することになりました。

アブナイ、アブナイ...

正直、お客さまの「ペンディング」の判断に助けられました。


実際に、この応答が通るかは分かりません。私の直感としては五分五分くらいです。

通らなければ、結果として「諦めた」ことと同じ、いやむしろ応答費用分だけ余計にコストがかかったことになります。

でも、拒絶理由通知書を受け取った段階で、しっかり引用文献を読み込まずに安易に「諦める」ことを勧めたことを深く反省するとともに、今後このようなことのないように気をつけたいと思います。


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